モスバーグ M500 / Mossberg Model 500 【散弾銃】 †
モデル | 全長 | 重量 | 口径 | 装弾数 | 製造国 |
500 | 1003mm | 3.06kg | 12ゲージ 20ゲージ .410ゲージ | 6/8 | アメリカ |
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500 Cruiser | 730mm | 2.6kg |
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590 | 1041mm | 3.29kg | 12ゲージ | 8 |
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590M | 1003mm | 3.53kg 3.63kg (ヒートシールド付き) | 5/10/15/20 (箱型弾倉) |
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590M Shockwave | 698.5mm | 2.97kg |
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アメリカのモスバーグ社が1960年に開発したポンプアクション式散弾銃。
レミントン社のM870と並ぶ現代アメリカを代表するポンプアクションショットガンであり、民間、警察、軍で幅広く使われている。
レミントン870には拡張性では劣るものの、後発の製品だけあり、操作性などで優れた点が多い。
例えば、モスバーグ500のセイフティはグリップ上のレシーバー、スライドロックはトリガーガード後方にあり、いずれもグリップを握ったまま左右どちらの手でも片手で操作可能である。他方、レミントン870はセイフティは左右どちらかからのみ押せるプッシュボタン式で、スライドロックはトリガーガード前方にあり、左右両用ではなくスライドロックも片手で操作するのは困難である。
また、モスバーグ500のローディングポートのカバー(リフター)は実包の挿入時に開き続ける形式になっており、一発入れるごとに閉じるレミントン870に比べて複数発の装填に適している。
レシーバーにはアルミ合金を採用しており、スチール製のレミントン870と比較するとやや軽量である。
そして最も大きく異なるのは、モスバーグの宣伝文句にも必ず登場する「世界で唯一米軍の軍用規格に合格した」ポンプアクション・ショットガンだという点であろう。3000発に及ぶ連続射撃に耐える耐久性は折り紙付きであり、米軍一般部隊での採用数は多い。
基本モデルのほか、防錆加工がされたクロームステンレスモデルや公用のブラックモデル、より携帯性を重視したピストルグリップタイプのショーティーモデルなどのモデルもある。
590(A1)は、本銃をベースに米軍のフィードバックから更に過酷な使用に耐え得るよう1970年代に開発されたモデルで、トリガーガードが金属製となった他、マガジンチューブのエンドキャップ周りが改修され、散弾銃では珍しく銃剣が付けられる。500のマガジンチューブのキャップ部分は銃身を着脱するためのテイクダウン・スクリューとなっているが、590のエンドキャップはさらに、チューブ内部のフォロワーやスプリングのリテイナーを兼ねている。これにより、キャップを外すことで、銃身とマガジンチューブ内部のこれらを簡単に取り出すことができ、清掃や整備を容易にしている。
他にも、M500の廉価版として「マーベリック」ブランドで生産されているマーベリック88なども存在する。モスバーグ 500はレシーバー上にセイフティを有するが、マーベリック 88はトリガーガード前方にクロスボルト式のセイフティを設けている。
2018年には箱型弾倉を使用可能とした「590M」が登場している。同時期にライバルのM870に箱型弾倉モデル「870DM」が登場しているが、590Mはダブルカラム式で弾数の面で有利となっている(870DMはシングルカラムで最大6発)。また590Mにはストックを切り落としたタイプのピストルグリップ・短銃身バレルを備える「Shockwave」もラインナップされている。
日本においてはM870 マリーンマグナムと並んで、海上保安庁の艦艇、特に中型クラスの巡視艇に搭載されている非常時用のショットガンであり、密漁船などへの威嚇射撃に使用されている。
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外部リンク †
・Mossberg 590 ムービー