ワイルダネス †
2000〜,小学館,伊藤 明弘
ロサンゼルスで発生したアメリカ史上最大規模の銀行襲撃事件。 その強盗団の中にはコードネーム「マットレイ」こと日本人ハッカー「芹間 喬」の姿があった。一時は成功しかけた銀行強盗だったが、内部の裏切りにより芹間を除いて全員死亡。彼はメキシコの地へと逃走を試みる。
時を同じくしてメキシコの地で朽ち果てていた「堀田 俊生」――元海兵隊で元DEA(麻薬取締局) そして私立探偵だった男――の元に、かつて妻だった女性でDEA捜査官エノラから捜索人依頼が舞い込んでくる。捜索人の名前は家出中の日本人女性「玉珧 恵那(タイラギ エナ)」。だが彼女はロサンゼルス警察の刑事に、警官殺しの罪を着せられ逃亡中の身だった。
3人はある宿で偶然出会い、成り行きのままに行動を共にする。そして3人は自分たちが同じ理由――ロサンゼルスの犯罪組織であるブロウトン家とゴールドスミス家との抗争――に巻き込まれた事を知る。
『自称B級漫画描き』伊藤 明弘氏の描く本格的ハードボイルド。
メキシコの乾いた大地を舞台にした、固ゆで男2人と家出娘1人の逃亡劇。そしてDEAの敏腕捜査官エノラ コープランドが銀行襲撃事件の真相を追う。
犯罪組織の銀行強盗から始まって、二挺拳銃、メキシカン スタンドオフ、スリーブガンなどB級アクション映画の要素が満載。登場する銃器もG36Cのような最新のものから、ワルサー MPLやP7M13、レミントンSP10といったマイナー銃、更に6巻ではMAC M11改造のオリジナルカスタムガンまで登場している。
2009年に作者の体調不良により長期休載に突入。
入院生活とリハビリののち、後遺症が残った状態で利き手ではない左手での執筆で「ABEL」「ディオサの首」の連載を挟み2021年より本作の連載を再開。
そして7巻発売から13年後の2022年12月、遂に第8巻の発売へと至った。
国内排莢数No.1漫画。単行本8巻まで発売中、以下続巻。