ジャッジ・ドレッド / Judge Dredd
原作はイギリスの同名コミック。2013年には、老いたジャッジが主人公のファンメイドムービー『Judge Minty』が制作された。
Rebellion Developments社からは、FPSゲーム『Judge Dredd: Dredd Vs. Death』が発売されている。
実写映画
ジャッジ・ドレッド (1995年版) (原題:Judge Dredd)
1995年、アメリカ映画
監督:ダニー・キャノン
・ストーリー
21世紀に入ると世界情勢は激変した。気候変動や国家の崩壊、土壌汚染による砂漠化の進行・・・いつしか地球は“呪われた地”と呼ばれるようになった。
生き残った人々は各地に建造された巨大都市・メガシティー*1で暮らしていたが、そこは上層区域と下層区域の格差が激しい、まさに天国と地獄が並存するような世界。加えて暴動や凶悪犯罪が蔓延り、従来の法システムでは対処しきれないという問題も抱えていた。
そこで、より攻撃的な法システム「ジャッジ・システム」が構築される。司法権と刑罰権、両方の行使能力を備えたエリート集団を編成し、日常的に発生する犯罪に即時刑執行で対処しようと考えたのだ。警察官であり、裁判官であり、死刑執行人である彼らは・・・ジャッジと呼ばれた。
ジャッジ・ドレッド (2012年版) (原題:Dredd)
2012年、イギリス映画
監督:ピート・トラヴィス
・作品解説
原作コミックの世界観を忠実に描くため、1995年版の続編ではなく、リブート作として製作された。主演は『ボーン・スプレマシー』、『RED/レッド』のカール・アーバン。物語途中でジャッジの制服を脱いでしまうスタローンと違い、全編通してヘルメットを被ったままの演技という徹底ぶりだ。
ストーリーは、ギャングが巣食う高層マンションに、たった2人のジャッジで乗り込むという内容で、どことなく『ザ・レイド』に似ている部分がある。主な撮影地が南アフリカなので、同国のベクター社の銃が多く登場するのも見所。
その他設定
ローギバー (Lawgiver)
ジャッジに支給されている制式拳銃。1995年版に登場するモデルは「ローギバー MkII」と呼ばれ、撮影ではベレッタ 92FSを改造して製作されたプロップガンが使用された。
最大の特徴は、音声認識により複数の発射モードが使用可能であること(使用者の声を内蔵コンピュータが認識し、機械音声で復唱される)。ローギバーの使用者はジャッジに限定され、それ以外の人間が触れると強力な電気ショックが流れる。そのため、万が一犯罪者の手に渡ってしまった場合でも、悪用される危険性は無い。
また、発射された弾丸の一つ一つには、使用者のDNA情報が記録され、誰が発砲したか分かる仕組みになっている(劇中、発射された弾丸を証拠品として扱うシーンがある)。各発射モードの説明は下記の通り。
・セミオート/フルオートの切り替えが可能(フルオート時の名称は、字幕・吹き替え版では「連射モード」、原文では「Rapid Fire」)
・炸裂弾(原文では「Grenade」)
・徹甲弾
・照明弾(原文では「Signal Flare」)
・ダブルショット(2発の弾丸を異なる方向に同時発射。原文では「Double Whammy」)
2012年版のローギバーは、グロック 17を改造して製作されたプロップガンが使用された。1995年版のローギバーとの違いは、新たな発射モードの追加、発射モードのデジタル表示(音声認識で発射モードを選択する点は変わらないが、機械音声による復唱機能は無い)である。
また、ジャッジ以外の人間がローギバーを使用すると、防犯対策として銃が暴発するようになっている(トリガーを引かなければ、銃に触れること自体は可能)。各発射モードの説明は下記の通り。
・速射モードと徹甲弾は1995年版と同様
・白熱弾(過熱した弾丸を発射し、対象を溶解させる。原文では「Hotshot」)
・焼夷弾(発射された弾丸は、対象に到達する前に飛散する。原文では「Incendiary」)
・破壊弾(原文では「HI-EX = High Explosive」)
・スタン(電気ショックを与える弾丸を発射する)
・サイレンサーモード(銃本体からサプレッサーからせり出してくる)