ランボー / First Blood † 原作はデイヴィッド・マレルの小説「一人だけの軍隊(邦訳タイトル)」。ベトナム後遺症や帰還兵問題の他、アメリカの地方都市の閉鎖性、世代間ギャップ(ベトナム帰還兵のランボーと、朝鮮戦争世代のティーズル)などを取り上げた、社会派の作品だった。 映画版第2作から3作目までは旧共産圏軍が敵役となっているが、冷戦の最中の制作だけあって、共産圏の兵器は入手困難だったため、有名な『なんちゃってハインド』*1を含めて、西側兵器改造のプロップでしのいでいる場面が多々見られる。 2020年にはシリーズ最新作にして最終章となる「ランボー ラスト・ブラッド」が公開された(全米では2019年に公開)。 なお、第1作原題のFirst Bloodとは、ボクシング用語で「どちらが先に仕掛けたか」を意味する。なお「『ランボー』は元々は日本独自の『邦題』だったが、2作目以降で本家にも逆輸入された」という話はデマで、日本公開以前の諸外国の殆どが『ランボー』を使っている。 小説(原作) †一人だけの軍隊*2 (原題 First Blood) †デイヴィッド・マレル著 邦訳:沢川進 早川書房
映画 †ランボー (原題 First Blood) †1982年、アメリカ映画
監督:テッド・コッチェフ
ベトナム帰還兵のジョン・ランボー(シルベスター・スタローン)は戦友の家族に会った後、山間の田舎町ホリデーランドにやってきた。保安官ウィル・ティーズル(ブライアン・デネヒー)のパトカーで食事が出来る場所に連れて行ってもらうランボー。しかしティーズルは不審な余所者のランボーを町の入り口で車から降ろし追い出してしまう。なおも町に入ろうとするランボーをティーズルは逮捕。保安官事務所での屈辱的な扱いがベトナムでの記憶を呼び起こしランボーは保安官を振り切って脱走、山の中へ逃げ込んだ。元グリーンベレーでゲリラ戦のプロであるランボーに対しティーズルは州警察や州兵をも動員して山狩りを行うが、そこにかつてのランボーの上官サム・トラウトマン(リチャード・クレンナ)が現れた。
ランボー 怒りの脱出 (原題 Rambo: First Blood Part II) †1985年、アメリカ映画
監督:ジョージ・P・コスマトス
3年前の事件で服役中のランボーは軍の秘密作戦に参加することを条件に釈放される。内容はベトナムで今も拘束されているアメリカ軍捕虜の情報収集。現地の情報員コー・バオ(ジュリー・ニクソン)と協力して捕虜収容所を見つけるが、「捕虜がいる場合、写真のみ撮って帰還せよ」との命令を無視し救出を敢行。ヘリを呼び寄せるが捕虜も一緒にいるという報告を受けた途端、司令官マードック(チャールズ・ネイピア)は作戦中止を宣言。目と鼻の先にいるランボーと捕虜を見捨ててヘリに帰還するよう命じた。その事でランボー達は敵地での孤独な戦いを強いられることになる。
ランボー3 怒りのアフガン (原題 Rambo III) †1988年、アメリカ映画
監督:ピーター・マクドナルド
タイである時は賭け試合のボクサーとして、ある時は寺院の修復でその日暮らしをしていたランボーをある日トラウトマンが訪ねて来た。アフガニスタンへゲリラ支援のためミサイルなどの武器を運ぶ作戦に参加してほしいといわれるがランボーは「俺の戦争は終わった」と言って断る。その後トラウトマンは調査隊に参加するも、現地のジェルム地区に進駐するザイセン大佐が指揮を執るソ連軍部隊に拘束された。その一報を聞きつけたランボーはムサら現地のアフガニスタン人の協力を得てトラウトマンの救出作戦を決行する。 ランボー 最後の戦場 (原題 Rambo) †2008年、アメリカ映画
監督:シルベスター・スタローン
アメリカを離れ、タイの山村で隠居生活を送っていたランボー。ある日、彼の元にNPO団体・キリスト教支援団のメンバーがやってきて、地雷で埋まっている陸路を避け、川沿いのルートでカレン族の村へと続く道まで案内して欲しいという依頼を受ける。最初は断ったランボーだったが、メンバーの一人サラ(ジュリー・ベンツ)のカレン族を救いたいという真っ直ぐな気持ちに心を動かされ、支援団をボートで案内することに。
ランボー ラスト・ブラッド(原題 Rambo: Last Blood) †2019年、アメリカ映画
監督:エイドリアン・グランバーグ
アメリカの農村で古い友人のマリアとその孫娘ガブリエラと生活していたランボー。しかし、ガブリエラがある日、メキシコにいる従兄弟を頼りに生き別れとなった父親と再会するためメキシコへと向かう。父親に冷たくいなされたガブリエラは地元の犯罪組織に拉致され、娼館へと売り飛ばされる。 救出のためにメキシコに向かったランボーはついに娼館を突き止めたが、そこにいたのはレイプとドラッグの強要により変わり果てた姿となったガブリエラだった。ガブリエラはアメリカに連れて行く道中で衰弱死し、悲しみと絶望に浸るランボーは、彼女への非道な所業を行った組織への復讐を誓う。
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