ターミネーター / The Terminator †
西暦2029年
核戦争後の未来
廃墟の中で人類とその絶滅を目指す機械との闘いが数十年続いていた
だがその決着は未来ではなく
現代のロサンゼルスでつけられるのだ
今夜……
・作品解説
未来において、人類は機械と戦争をしていた。機械を指揮する人工知能「スカイネット」は人類のリーダーであるジョン・コナーを消去するために過去に殺人アンドロイド・ターミネーターを送り込んだ
ジェームズ・キャメロン、アーノルド・シュワルツネッガーが送るバイオレンスアクション。この作品で主演のシュワルツネッガーは一躍スターダムにのし上がった。
ガンプレイの面でも、『1』の「ストック折りたたみ+両手持ち」、『2』の「スピンコック(スピンローディング)」など、見せ場は数多い。
2009年6月に公開された映画4作目『ターミネーター4(原題:Terminator Salvation)』では、過去の作品では多少触れる程度だった、レジスタンス軍とスカイネットの全面戦争を描いたストーリーが展開された(全3部構成の予定だったが、興行収入が芳しくなく白紙になった)。
映画1〜3作目ではターミネーター役はアーノルド・シュワルツネッガーが演じてきたが、制作スタッフによると、本作ではこれまでのターミネーター像を一新したいとのこと。
ジョン・コナー役も3作目のニック・スタールから、クリスチャン・ベールに変更になっている。
2015年には『ターミネーター: 新起動/ジェニシス(原題:Terminator Genisys)』が公開された。T-800役のアーノルド・シュワルツネッガーの他、2作目で死闘を演じたT-1000役をイ・ビョンホンが演じる。
2019年にはシリーズ最新作『ターミネーター ニュー・フェイト』が公開された。
映画 †
ターミネーター (原題 The Terminator) †
1984年、アメリカ映画
監督:ジェームズ・キャメロン
・ストーリー
1984年、ロサンゼルス。平凡な大学生サラ・コナーは、ある日『サラ・コナー』という名前だけを標的にした謎の殺人鬼の襲撃を受ける。素手で人間を惨殺する程の怪力を持ち、何発もの銃弾を喰らっても平然と向かってくる不死身の襲撃者。絶体絶命のサラを救った男・カイルは、殺人者は実は核戦争後の未来から送られてきた戦闘ロボット*1『ターミネーター』だと告げた。敗色濃厚となったロボットの中枢『スカイネット』が、人間達のリーダー『ジョン・コナー』の存在を消すために、タイムマシンを使ってジョンが生まれる前にその母親ごと抹殺しようと目論んだのだ。
蜂の巣にされてもびくともせず、警官隊さえ蹴散らして迫り来るターミネーター。サラは脅えながらも、カイルと協力してようやくその息の根を止めた。
かに見えたのだが……。
・作品解説
未来を変えるために、過去に干渉する―――。手垢のついた『タイム・パラドックス』バリバリのストーリーを、秀逸なアイデアと迫力の演出で正面突破した傑作(しかし、最後には結構つじつまが合っていたりする)。序盤のクラブ、中盤の警察署襲撃から、両者満身創痍になっての最後の戦いまで、全編バイオレンス一色だが、実は銃器類もなかなか凝った演出がなされている(AR18のマガジン交換の時にも手放さずに済むように、スパスにリストスリングをつけて手首からぶら下げたり、とか)。
なお、シュワルツェネッガーは当初、カイル役のオファーを受けていたが、キャメロン監督との打ち合わせの中で次第にイメージが膨らみ、ターミネーター役に抜擢された*2と伝えられている。
ターミネーター2 (原題 Terminator 2: Judgment Day) †
1991年、アメリカ映画
監督:ジェームズ・キャメロン
・ストーリー
前回の襲撃から10年後の1994年。今度は成長する前のジョン・コナーを抹殺すべく、未来から新型ターミネーターT-1000が送り込まれてくる。一方、ジョンも過去の自分と母親を救うべく、リプログラムしたT-800を送り込み、再びロサンゼルスで死闘が繰り広げられる。
T-800の助けでからくもT-1000の襲撃をかわしたジョンとサラだったが、サラはT-800から間近に迫ったスカイネットの暴走と、核戦争の真実を知らされる。サラは未来を変え、救うべく、全ての元凶であるハイテク企業・サイバーダイン社の破壊を決意した―――。
・作品解説
前作から7年後に公開された続編。低予算映画だった1作目*3と異なり、当時としては破格の予算で制作されている。前作ほどの意外性はないものの、キャメロン監督お得意の『恐怖を克服すべく、過酷な運命に立ち向かう主人公』像は、本作でも全開である。
アクション、銃撃戦もスケールアップ。当時最新鋭だったILMによるモーフィングと3DCGを駆使した液体金属型ターミネーターT-1000の描写も圧巻だった。その変幻自在ぶりは、日本のコミック『寄生獣』が元ネタと云われている。なお、人間の姿をコピーしたT-1000が、コピー元の本人と同じカットで映っているシーンは両方とも合成ではなく、各俳優の双子が演じている。
ターミネーター3 (原題 Terminator 3: Rise of the Machines) †
2003年、アメリカ映画
監督:ジョナサン・モストウ
・ストーリー
T-1000の襲撃からさらに10年。危機を回避し平和な日常を手にしたものの、確定した道筋が消えたことで、逆に漠然とした不安も覚えていたジョン。その彼の前に、消えたはずの未来から新たな敵・T-Xが送り込まれてきた。そして同じく未知の未来から送られたT-850から、ジョンは驚くべき事実を告げられる。
スカイネットは滅んではいない。今も密かに開発が続けられ、しかも完成は間近に迫っている。回避されたと思われた『審判の日』は、実は『今日』なのだ、と。
ジョンは再び世界を救うため、スカイネットが今まさに目覚めようとしている、軍の研究施設へと向かった―――。
・作品解説
12年のブランクを経て制作された3作目。初の女性型ターミネーターの登場、前作よりさらにグレードアップしたCG技術を駆使したアクションシーンなど、それなりに見せ場は数多い。
ただ、内容については賛否両論。キャメロン監督の降板、シュワルツェネッガーの肉体的な衰え、前作までの主要なキャストもほとんど去ってしまうなど、2作目までの雰囲気・盛り上がりが損なわれてしまっているのも事実である。
ターミネーター4 (原題 Terminator Salvation) †
2009年、アメリカ映画
監督:マックG(ジョゼフ・マクギンティ・ニコル)
「どこで誰が、未来を変えたのか?」
・ストーリー
軍事コンピュータネットワーク・「スカイネット」による全世界への核攻撃が行われた「審判の日(ジャッジメント・デイ)」。その訪れを阻止することは出来なかった…。
2018年。ジョン・コナーは抵抗軍の一員となり、スカイネット率いる機械軍と人類存亡を掛けた熾烈きわまる戦いを続けていた。廃墟のなかで目覚める元死刑囚マーカス・ライト。人間を狩り集めるスカイネットのマシーン達。ターミネーターの影におびえながらも廃墟で強かに暮らす少年、カイル・リース。夜毎ラジオを通じて生き残った人々に抗戦とその術を語り続けるコナー。彼は未だ救世主ではなかった。未来はどこへ向かうのか。
・作品解説
前3作が、未来の殺人ロボット・ターミネーターが現代にタイムトラベルしてくる筋書きだったのに対して、本作ではこれまで断片的にのみ語られていた「核戦争後の世界」で生き残った人類と、それを絶滅せんとするスカイネット率いる機械軍との全面戦争が描かれている。
監督は『3』のモストウから『チャーリーズ・エンジェル』のマックGに交替。ジョン・コナー役は三度変更となり、前作のニック・スタールから『リベリオン』、『ダークナイト』のクリスチャン・ベールとなった。
今作は『T3』の続編だが、下記のTVシリーズ『サラ・コナー・クロニクルズ』とは無関係である。
ターミネーター: 新起動/ジェニシス (原題 Terminator Genisys) †
2015年、アメリカ映画
監督:アラン・テイラー
・作品解説
シリーズのリブートとして製作された作品。監督は「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」のアラン・テイラーが担当。また本作と連動したテレビドラマの製作も決定している。カイルとサラ、そしてT-800が審判の日を回避するべく1984年のロスアンジェルスを始めとする様々な時代にタイムトリップする。
ターミネーター: ニュー・フェイト (原題 Terminator Dark Fate) †
2020年、アメリカ映画
監督:ジェームス・キャメロン
・作品解説
TVドラマ版 †
ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ (原題 Terminator: The Sarah Connor Chronicles) †
2008年,ワーナー・ブラザーズ・テレビジョン,FOX TV
・作品解説
ターミネーター・シリーズ初のTVドラマ版。詳細は項目参照
小説版 †
2002年
著:S.M.Stiling、翻訳:石田 享
新ターミネーター2/未来からの潜入者 (原題:Terminator 2/Infiltrator) †
漫画版 †
ターミネーター3 †
2003年、角川書店
著:Ark Performance
ゲーム版 †
2004年,アタリ
ターミネーター3/ザ・レデンプション (原題 Terminator 3: The Redemption) †
ターミネーター・サルベーション (原題 Terminator Salvation) †
2009年
開発元:GRIN、発売元:Warner Bros. Interactive Entertainment(北米)、タイトー(日本)
対応ハード:Windows PC/PS3/Xbox360/iPhone & iPod touch
・作品解説
同名の映画『ターミネーター4』を題材としたTPSゲーム。時代設定は『T4』の2年前となり、プレイヤーはジョン・コナーを操作して、スカイネット率いる機械化軍から人類の殲滅を阻止する。
なお、同じくGRINが同時期に開発したTPS『ウォンテッド:ウェポンズ・オブ・フェイト』からゲームの基礎部分(カバーアクションなど)を引き継いでおり、ゲームエンジンも同じなため、この2作はほぼ兄弟作品である。
決めゼリフ †
第1作。LAPDの受付警官に;
“I'll be back.”
(また来る)
シリーズを代表する名台詞。なんということはないセリフなのだが、本作以降は一般でも、「(何か恐ろしい出来事と共に)戻ってくる」といった、『お礼参り』的なニュアンスでも使われるようになったとか。
第2作。製鉄所で凍結したT-1000を撃つ時に(元はジョンがT-800に教えたセリフ);
"Hasta la vista, baby."
(地獄で会おうぜ、ベイビー)
スペイン語。元々は友達同士で交わされる「また会おうね、バイバイ」みたいな、他愛のない挨拶なのだが、これも怖い意味で使われることがあるらしい。
第1作。カイルが、クラブでサラを助け起こす時に;
“Come with me if you wanna live.”
(死にたくなければ一緒に来い)
こちらは、シリーズを通した人間側の決めぜりふ。『2』では病院でT-800がサラを救出した時、『4』では若きカイルがマーカスを助けた時、TVシリーズ『サラ・コナー クロニクルズ』でも、キャメロンがジョンを最初に助けた際に口にしている。
上記の台詞(原文)はユニバーサル映画『ターミネーター』および『ターミネーター2』からの引用です。
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