要塞警察 / Assault on Precinct 13
要塞警察 (原題:Assault on Precinct 13)
1976年、アメリカ映画
監督:ジョン・カーペンター
・ストーリー
急速なスラム化と治安悪化が進むロサンゼルス・アンダーソン地区。同13地区のロス市警9分署に、一人の男が駆け込んできた。男は娘をストリート・ギャング”ストリート・サンダー”に殺され、仇を討ったものの、自らも追われて救いを求めてきたのだ。
だが、9分署はアンダーソン地区の再開発に伴い、閉鎖予定。署員もほとんど引き払い、残るのは代理所長のビショップ警部補と、護送途中に立ち寄った“ナポレオン・ウィルソン”ら凶悪犯のみ。
電気も電話線も切られ、孤立した9分署に、血の報復“チョロ”を誓うストリート・ギャングが迫る。ビショップは、ナポレオンらに武器を手渡し、共同して反撃するが、所詮は多勢に無勢。狡猾なギャングの隠蔽工作によって、襲撃の痕跡さえ消され、救援も望めない。
次々と仲間が倒れる中、追い詰められたビショップ、ナポレオンは、地下室に立て籠もり、最後の反撃を試みる――。
・作品解説
ジョン・カーペンター監督の、『リオ・ブラボー』へのオマージュが、そこかしこにうかがえる一作だが、暗闇の中、無言で迫る不気味なストリート・ギャング、当時としては珍しい黒人の警察署長(臨時だが)、『ウエスタン』のチャールズ・ブロンソンにヒントを得たと言われるナポレオンのキャラクターなどに、独自色がちりばめられている。特に、ナポレオンの人を食ったアンチ・ヒーローぶりは、後の『ニューヨーク1997』のスネーク・プリスケンや、『ゴースト・オブ・マーズ』の”デゾレーション”ウィリアムズに受け継がれることとなった。
アサルト13 要塞警察 (原題:Assault on Precinct 13)
2005年、アメリカ映画
監督:ジャン=フランソワ・リシェ
・ストーリー
雪の舞う大晦日のデトロイト。潜入捜査の失敗によるトラウマからデスクワークに就いている元麻薬捜査官ローニック(イーサン・ホーク)は、老朽化のため年内で閉鎖予定の13分署で残務処理を行っていた。TVでは暗黒街の大物マリオン・ビショップ(ローレンス・フィッシュバーン)の逮捕が報道されているが、13分署では年越しパーティーの準備が進められ、平穏な時間が流れていた。
そんな折、囚人護送中のバスから、吹雪で進めないので13分署に一時避難させてくれとの無線が舞い込む。バスに中には3人の囚人の他に、話題の大物ビショップの姿もあった。一抹の不安を覚えつつ囚人達を拘留するローニックだが、その不安は的中する。ビショップの命を狙って何者かが署内に侵入したのだ!
・作品解説
脱出劇のカルト的名作として知られる1976年のジョン・カーペンター監督作品『要塞警察』を、ジェイムズ・デモナコ脚本によりリメイクした作品。
決めゼリフ
"Got a smoke?"
(タバコあるかい?)
ナポレオンが節目節目で、誰彼かまわずタバコをねだる。途中でようやく1本ありつけるが、最後にやっぱり「タバコあるかい?」。
カーペンター監督は、ハワード・ホークス監督へのオマージュを込めたと明かしている。
このページに掲載されている台詞の著作権等、一切の権利は、
CKKプロダクションが有しています。