エイリアン / Alien †
宇宙航海士リプリーと人間に寄生する残虐な宇宙生物の戦いを描くサイエンスフィクション。後にシリーズ化され、現在4作品が制作されている。
1作目こそSFホラーとして製作されたが、続編が制作されるごとにそれぞれの監督の個性が前面に出て、色合いが大きく違っているのが特徴。
公開後20年を経た今でも人気は高く、ゲームやトイなどのさまざまな関連商品の新作が発表されている。2004年には、エイリアンとプレデターが戦うというアメリカンコミックス原作のクロスオーバー作品「エイリアンVS.プレデター」も作られた。
映画版 †
エイリアン2 (原題 Aliens) †
1986年、アメリカ映画
監督:ジェームズ・キャメロン
・ストーリー
ノストロモ号を襲ったエイリアンを退け、脱出艇のコールドスリープ装置で眠りについたリプリー。しかし地球へ帰るコースを外れてしまい、57年もの間宇宙を漂流することになってしまう。運よくサルベージ船に救出され地球軌道の中継ステーションへ送られるが、彼女を待っていたのは貨物船を爆破してしまった責任を追求する会社の審問会だった。接触した異星人について必死に説明するリプリーだったが、会社側は全く信じようとはせず、彼女の航海士免許をはく奪して審問は終わってしまう。しかも、ノストロモ号が不時着した惑星LV-426改めアチェロンは、惑星テラフォーミングを行うため作業員とその家族が暮らしている、という驚愕の事実まで知らされる。
新しい仕事を見つけて日常生活を送るリプリーだが、あの惨劇は忘れることができず、未だ悪夢にうなされ続けていた。そんな彼女の元に、同じ会社のバーク(ポール・レイザー)と植民地海兵隊のゴーマン中尉(ウィリアム・ホープ)が訪れる。LV-426の開拓団からの連絡が途絶えたためその調査に際して、異星人と接触したリプリーに民間アドバイザーとして同行してほしいと頼みに来たのだ。はじめは断るリプリーだったが、悪夢と決別するため依頼を受けることに。
植民地海兵隊の勇猛果敢な兵士たちとともに、異星人を始末するため再びあの惑星へ向かうのだった―――
・作品解説
限られた空間でエイリアンに襲われる恐怖を演出した前作とは違い、武器を持った人間が多数のエイリアンと戦いを繰り広げるというアクション性の強い作品になっている。「今度は戦争だ!(This Time it's War!)」のキャッチコピーの通り、多数の銃火器が登場し、ミリタリー色も加わっているのが特徴だ。
劇中登場する植民地海兵隊の装備は架空の物ではあるが、撮影用のプロップガンは実在する銃を改造して製作された。
銃器名 | 解説 |
M41A パルスライフル | 植民地海兵隊に支給されている標準的な歩兵銃 銃本体はODカラーのフレームで覆われ、キャリングハンドルと金属製のスライドストックを装着している 使用弾薬は10mm×24口径のケースレス爆裂徹甲弾*1 レシーバー右側面には残弾確認用のデジタルカウンター付(表示は0〜99まで)*2。装弾数は100発 銃身下部にはポンプアクション式の30mmグレネードランチャーを装備(装弾数は4発) プロップガン自体は、トンプソン M1A1をベースに製作された ランチャー部分にはM870が内蔵されており、外側をスパス12から流用したヒートシールドとフォアエンドで覆っている |
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M56A2 スマートガン | 分隊支援火器。本体後部及び左側面にハンドルバーが付いており、射手はそれを保持して射撃操作を行う 目標物を自動追尾する機能が備わっており、射手はトリガーを引くだけで敵を殲滅することが可能 使用弾薬は10mm×28口径のケースレス弾で、300連のドラムマガジンを使用する プロップガン自体は、MG42をベースに製作された 外見のデザインはかなり装飾されており、最も特徴的なのはステディカム・アームで射手と銃本体が接続されている点である |
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M240A1 火炎放射器 | M16のアッパーレシーバーやM203装着用ヒートシールド等を組み合わせて製作された カートリッジ式燃料を使用する |
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UA-571C セントリーガン | 目標物を自動探知し、射撃を行うオートターレット 専用のプラスチック製ケースで運搬し、使用時は三脚に固定する 残弾数は端末で確認可能 劇場公開版では登場シーン自体がカットされ、ディレクターズカット版において確認可能 |
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エイリアン3 (原題 Alien 3) †
1992年、アメリカ映画
監督:デヴィッド・フィンチャー
・作品解説
これといった銃火器無しにエイリアンといかに対峙するのかが『3』のミソなのだが、映画後半に惑星フィオリーナ161に降り立つエイリアン捕獲部隊がパルスライフルを所持している(若干、発砲シーンもある)。植民地海兵隊の装備は基本的には現在の米軍装備に酷似しているのに対し、この捕獲部隊は防護スーツにホッケーマスクのようなヘッドギアを装着しており、独特な美術観を表現するのに一役買っている。
エイリアン4 (原題 Alien Resurrection) †
1997年、アメリカ映画
監督:ジャン=ピエール・ジュネ
・作品解説
本作に登場する銃器は(一部を除いて)完全に映画オリジナルのプロップガンとなる。また、弾道の軌跡が曳光弾のように目視できるが、ビーム兵器ではない。
エイリアンVS.プレデター (原題 Alien vs Predator) †
2004年、アメリカ映画
監督:ポール・W・S・アンダーソン
・ストーリー
2004年、巨大企業ウェイランド社は南極大陸の地下に謎の遺跡を発見。最高経営者チャールズ・ビショップ・ウェイランドは女性冒険家アレクサ・“レックス”・ウッズ ら専門家を招集し、現地調査に乗り出す。しかし、そこは未知の宇宙生物が戦う巨大な『闘技場』だった.........。
・作品解説
エイリアン、プレデターの名は冠しているものの、両シリーズとストーリー上のつながりはない、言わば『夢の対決』編。元はコミックで、アメコミではお約束の「クロスオーバー」タイトルである。映画化以前にカプコンやFox Interavtive社などから同名のゲームがリリースされている(前者はベルトスクロールアクション、後者はFPS)
内容的には、結構いいキャラがそろっているのにろくな活躍もないままあっさり殺されたりと、ちょっと惜しい展開。しかし『エイリアン2』でビショップ役を演じたランス・ヘンリクセンが、エイリアンシリーズでおなじみ「ウェイランド社」と共に、そのCEO役として登場し、旧作品との世界背景のつながりを感じさせる、心憎い演出もある。
AVP2 エイリアンズVS.プレデター (原題 Aliens vs. Predator: Requiem) †
2007年、アメリカ映画
監督:コリン&グレッグ・ストラウス兄弟
・作品解説
アメリカの田舎町ガリソンを舞台に、エイリアンとプレデターの融合種『プレデリアン』(エイリアン80%、プレデター20%)と、仲間の事故の調査のために飛来し、プレデリアンに遭遇した『ザ・クリーナー』(従来のプレデターよりも狡猾かつ重武装の証拠隠滅役)の壮絶な戦いがガリソンの住民を巻き込んで繰り広げられる。作品の時期設定は前作の直後となっている。
前作に出てきた銃が使用者が大企業の私設部隊という事で主にヨーロッパ系が中心だったのに対し、こちらはアメリカの田舎町が舞台という事でショットガンやハンティング用ライフル、コルト M4などアメリカらしい銃器が多い。
また本作ではショットガンタイプのプラズマキャノンが登場し、終盤では大いに活躍を見せている。
ゲーム版 †
エイリアンVSプレデター 2 (原題 Alien vs Predator 2) †
エイリアンVSプレデター †
カプコンから発売されたベルトアクションゲーム。今作では珍しくプレデターが主人公側として登場する。