ゼネラル・エレクトリック GAU-8 アヴェンジャー / Avenger 【機載用機関砲】 †
全長 | 重量(本体のみ) | 口径 | 連射速度 | 銃身 | 発射形式 | 製造国 |
6,400mm | 281kg | 30mm×173 | 4200発/分or1800発/分(初期型、選択式) 3900発/分(現行型) | 7 | F | アメリカ |
ゼネラル・エレクトリック社が開発した7砲身ガトリング砲。1970年代に、当時のアメリカ空軍の新型攻撃機プロジェクト「A-X」の武装用に平行して開発が進められ、これを搭載するフェアチャイルドA-10サンダーボルト2攻撃機と共に、1977年にロールアウトした。
全長6.4mと、航空機用の武装としては並外れて大きく、また本体重量は約300kgとなっているが、給弾機構や弾薬等を加えたシステム全体で2トン超にもなる。その火力に比して反動も凄まじく、これを積んだA-10サンダーボルト2の片肺に相当する推力が発生する。このために発砲のたび減速してしまう、というのは有名な話である*1。
当初、1分間に4200発だった連射速度は、のちに3900発へと低減され、1800発/分の低速モードも戦術的に疑問であるということで、オミットされている。
GAU-8は、後にオランダのシグナール(Signaal)社(現タレス・ネザーランドThales Nederland社)が開発したCIWS(艦載用近接防御火器システム)『ゴールキーパー』にも組み込まれている。『ゴールキーパー』はオランダ海軍の他、フォークランド戦争で対艦ミサイルに苦杯を喫したイギリス海軍にも採用され、主要な艦艇に搭載されている。
ちなみに、GAU-8に使用される30mm機関砲弾の薬莢は、従来の真鍮やスチールではなく、アルミ合金製である。この軽量な薬莢のおかげで、従来のそれを用いた場合と比べ、積載可能な弾薬量が三割増となっている。給弾はM61A1バルカン同様のリンクレスフィードで、発砲後の薬莢は再び弾薬ドラムへと戻される仕組みである。
転載に関しては、転載元の転載規約に従って行ってください。