スタームルガー ミニ14 / Sturm Ruger Mini-14 【自動小銃】 †
モデル | 全長 | 重量 | 口径 | 装弾数 | 発射形式 | 製造国 |
Mini-14 | 946mm | 3.06kg | 5.56mm×45 | 5/10/20/30 | S | アメリカ |
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Mini-30 | 953mm | 3.29kg | 7.62mm×39 | 5/20/30 |
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スタームルガー社が1974年から販売しているセミオートマチックライフル。
アメリカ軍の旧制式小銃であるスプリングフィールド M14を小型化したような外観で、ミニ14の名称もM14にあやかったもの。
回転閉鎖式のボルトやトリガー機構などもM14に近いものが用いられているが、作動はロングストローク・ガスピストンとショートストローク・ガスピストンの合の子のような、非常にユニークな作動機構を採用している。強いて言えば、本来それぞれ独立しているショートストローク式のピストンとボルトキャリアを結合して一見ロングストローク式にも見える「ショートストローク・フィクスト式」としたのが特徴である。
安価で軽量なことからバーミントライフル(Varmint rifle:害獣駆除用小銃)として多く使用されている。外観がスポーツ/狩猟ライフル然としているので、軍用ライフルそのままのAR15などと比べて周辺住人などに無用の緊張を強いることが少ない、という配慮から警察への採用例もある。
軍・法執行機関向けにセミ/フル(または3点バースト)の切替が可能なセレクティブファイアモデル「AC556」もラインナップされており、ニューヨーク市警の緊急展開部隊(ESU=Emergency Service Unit)が先述の理由から、M4カービン採用以前にこれを使用していた。一方、セミオートオンリーのミニ14ライフルを採用している公的機関もあり、折畳み式のシンセティックストックや着剣用ラグ、フラッシュハイダー等を装備したミニ14/20GBは警察機構での採用例も多い。
1987年には7.62mm×39(.30口径)弾モデルのMini-30が発売されている。
設計上、AR15マガジンを使用できないため近年ではその人気はやや衰えつつあるが、木製ストックの外見や信頼性で有利なガスピストンシステムであることから根強いファンは多い。
2011年7月22日に発生したノルウェー連続テロ事件では、犯人のアンネシュ・ブレイビクがミニ14を使用し、1982年に57人以上を殺害した韓国の禹範坤(ウ・ポムゴン)の記録を抜き、世界最多の短時間大量殺人事件を引き起こした。犯行直前にブレイビクがYoutubeに投稿した動画、及びネット上で公開した犯行声明に添えられた写真には、多数のアクセサリー*1を装着した同銃(2005年以降モデル)を構えた姿が写されている。
ちなみに、本銃をブルパップ化することの出来る、マズライト社のコンバーションキットが存在する。
モデル | 解説 |
ミニ14 ミニ14GB ミニ14GB-F | 最初のモデル。公用モデルのGB(Goverment Barrel)には着剣機構がある。 GB-FはGBにフォールディングストックが備わったもの。 |
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ミニ14(2005年〜) | 2005年以降生産のマイナーチェンジモデル。 サイト類の変更とレシーバーにスコープマウントが追加された。 |
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AC-556 | 軍・警察向け。上述のGBにフルオートまたは3点射機構を追加したもの。 |
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AC-556F | AC-556のバレルを短縮し、フォールディングストックとピストルグリップを追加したもの。 |
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ミニ30 | 7.62mm×39弾を使用するモデル。AK47の30連マガジンが使用可能である。 日本国内で猪猟用として所持許可を求めることも可能。 |
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ミニ6.8 | スタームルガーの最新モデルで、6.8mm SPC弾を使用できるモデル。 |
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マズライト MZ14 マズライト MZ30 | 項目参照 |
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外部リンク †
・Ruger Mini-14 / 30 ムービー