デトニクス コンバットマスター / Detonics CombatMaster 【自動拳銃】 †
デトニクス コンバットマスターは、1970年代後半にパット・イェーツらアメリカ・デトニクス社のエンジニアによって、1911をベースに開発された、コンパクトピストルである。 衣服の下に携帯するコンシールドキャリー(隠匿携帯)を前提としており、銃身やグリップはもちろん、ハンマーのスパーやテールも短小化したスナッグプルーフ(引っ掛かり防止)デザインとなっている。スライド後部上端は大きく切り落とされ、懐からドロウした際に、スムーズにスパーへと指を導いて、素早くハンマーをコックできるよう施されている。 また、3.5インチという短銃身ゆえ、ハイパワーな.45口径ピストルとしてはストローク不足のリコイルユニットに、複数のスプリングを仕込むことで作動信頼性を高めた。加えて1911では通常、銃口付近に設けた「ブッシング」と呼ばれる部品を介してスライドと銃身の配置を定める設計だが、銃身にコーン状のスロープを設けることで、これを廃止した。これが、後の各社製1911まで受け継がれる、「コーンバレル(円錐形銃身)」と呼ばれるデザインの始まりである。銃口へ向かって太さを増すコーンバレルは、閉鎖時には、スライドと銃身が触れているが、発砲時にスライドが後退すると両者は離れる。ブッシングを介した設計では、スライドと銃身は常に触れているため、その摩擦が作動の抵抗となるが、コーンバレル設計では、スライドが後退するごとに抵抗は落ちていくため、作動の確実さが増すという仕組みだ。 コンバットマスターは、それまで、ガンスミスによる一品物でしか存在しなかった1911の極端なコンパクト化を、優れた設計によって量産可能な商品レベルで実現した、歴史的なコンパクト・ガバである。それゆえか、デトニクス社は80年代以降にフルサイズの1911モデル(スコアマスター)も発表しているが、俗に「デトニクス」と言えば、同社のコンバットマスターを差すくらい、コンパクト・ガバの代名詞となっている。
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