USSR SVD / СССР СВД 【自動小銃(狙撃銃)】 †![]()
1963年にYe.F.ドラグノフが開発し、ソ連軍に制式採用されたセミオート式狙撃銃。正式名称は「Снайперская винтовка Драгунова;Snayperskaya Vintovka Dragunova(ドラグノフ式狙撃銃)」。「ドラグノフ」とも呼ばれる。 外観や操作系はAKに近いが、構造的な類似点は全くない。作動はAKのロングストロークではなく、ショートストローク・ガスピストンによるガスオペレーションで、ガスブロック後部にはガスレギュレーターも備える。ボルトロッキングはAK同様のロータリー式だが、最終弾発射後にはボルトを後退位置に留めるという、AKに無いボルトストップ機能を備え、コッキングハンドルを一旦引くことでリリースする仕組みとなっている。 旧時代的でAK47に類似した外見から精度はそれほど高くないというイメージが根強く、メディアでもそういった扱いが多いが、実際には1960年代の初期型では1MOA程度、1970年代に曳光弾や焼夷徹甲弾などの特殊弾頭に対応するための変更*1が加えられた以降は1.2MOA程度と、半自動小銃としては現代水準で見ても高い精度を有する*2。 同社からは、SVDを民間用の猟銃に改修した「Tigr(タイガー)」シリーズも販売されている。Tigrシリーズは通常の7.62mm×54Rの他、NATO制式の7.62mm×51(.308)や、ヨーロッパでは高性能な狩猟用弾薬として普及している9.63mm×64*3仕様の派生モデルが加わっている。これらは民間向けにバヨネットラグが廃止され、民間モデル専用のサムホールストックが用意された。 なおしばしばメディア上でも混同されるが、類似品として、ユーゴスラビアのツァスタバ社によるM91や、ルーマニアのPSL(FPK)がある。これらは内部構造がAKMと同様のロングストローク・ガスピストンを用いたもので、本銃との直接の関連性は無い。性能的には同等であるらしく、こちらも中東の紛争地域では狙撃銃として広く普及している。
このページの画像はシカゴレジメンタルスから転載しています。
転載に関しては、転載元の転載規約に従って行ってください。
|