G.I.ジェーン / G.I. Jane
1997年、アメリカ映画
監督:リドリー・スコット
・ストーリー
アメリカ海軍情報局所属のジョーダン・オニール大尉(デミ・ムーア)は、男女差別雇用撤廃という名の政治策略に利用され、軍隊の訓練コースを受けることに。それは志願者の60%が脱落する、米軍で最も過酷とされるアメリカ海軍特殊作戦部隊SEALの訓練プログラムだった。教官マスター・チーフ(ヴィゴ・モーテンセン)の壮絶なしごきに加え、女性であるが故に他の訓練生から受ける軽蔑。さらには、SEAL入隊をけしかけた女性議員からも裏切られ……
しかし、オニールは屈する事無く、12週間に及ぶ地獄の訓練を耐え抜くのだった―――
・作品解説
屈強な男でも音を上げる特殊部隊の猛訓練に、うら若き美女が果敢に挑み、男顔負けの努力と根性で乗り切ってみせる、「スポ根」ならぬ「ミリ根」映画(?)。
主役に『ゴースト/ニューヨークの幻』のデミ・ムーア、監督に『エイリアン』、『ブレードランナー』のリドリー・スコットを迎えた意欲作……、なのだが、あまりにベタな筋書きが災いしたか、「女を捨てた」かのような主人公の姿が観客に拒絶されたか、公開当初の評判は散々。スキンヘッドにまでなったムーアの熱演も空回り気味で、ゴールデン・ラズベリー賞の最低主演女優賞受賞という、ありがたくないおまけまでついてしまった。
しかしガンマニア的には、なかなか表に出る機会のない特殊部隊(SEALS)の訓練シーンの一端を描いたという意味で、貴重な作品でもある。
後に『シン・レッド・ライン』などでブレイクするジェームズ・カヴィーゼルが、ちょい役で登場しているのも、隠れた見所の一つ。