56式冲鋒槍 【突撃銃】

上:56式自動歩槍、下:AKS47
モデル全長(伸長時)重量口径装弾数連射速度発射形式製造国
56式冲鋒槍(切削レシーバー型)874mm4.03kg7.62mm×3920/30600発/分S/F中国
56式冲鋒槍(プレスレシーバー型)874mm3.8kg
56-1式冲鋒槍(切削レシーバー型)654(874)mm3.7kg
56-1式冲鋒槍(プレスレシーバー型)654(874)mm3.5kg
56-2式冲鋒槍654(874)mm3.9kg
QBZ-56C557(764)mm2.85kg

 中国の国営626廠(慶華工具廠)*1などで製造されているAK47のライセンス生産モデル。1960年頃にソ連との関係悪化でライセンスを失効し、技術指導が途絶えてからも、1965年まではソ連製AK47とほぼ同一の仕様で製造されていた。
 1965年以降は折畳式のスパイク型銃剣などに代表される中国独自の改修が行われ、1980年代にはAKMのようなプレスレシーバーへの移行や左方折畳銃床バリエーションの追加などが行われた。
 なお、AKMのようにプレスレシーバーへの変更に伴う名称変更は行われていない。

 AK バリエーションとの判別ポイントとしては、フロントサイト上部がリング状のガードで覆われている事が挙げられる。このリングガードは、AK47のサイトガードが夜間戦闘でフロントサイトと紛らわしかったため、1965年に変更が加えられた。
 前述の折畳式のスパイク型銃剣も大きな特徴だが、基本的には1965年以降に製造された固定銃床仕様のみが有する仕様となっている。なお折畳銃床と折畳銃剣を併せ持つ仕様は要望があれば製造されていたようで、中国警察やベトナム税関などには折畳銃剣の付いた56-1式や56-2式が供給されていた。銃剣をスパイク型としたのは中印国境紛争での戦訓から分厚い防寒具でも貫通しやすくするためとされている。
 マズルデバイスを取付するための銃口部のネジ切りが廃止されている点も特徴として紹介される事も多いが、実際には1965年以降に製造された個体であっても輸出用に製造された一部の56式冲鋒槍やフラッシュハイダーを標準装備としているQBZ-56Cではネジ切りが行われており、ケニア軍などでは56式冲鋒槍で空包を用いた訓練をする際にはブランクアダプターを銃口ネジに装着している。

 オリジナルよりも使いやすいとの評価もある一方、製造工廠や時期によって設計に差異があり、部品に互換性が無いなど統一性に欠ける。時代が進むにつれ、レシーバーがプレス加工になり、フォアエンドストックプラスチックになるなど改良が進むが、内部構造は「56式」のまま変わらなかった。左方折畳銃床や短銃身モデルなどの他に、中国警察やアメリカ民間市場向けとして長銃身のマークスマン仕様などといった独自のバリエーションも数多く、AK系クローンの中では一大勢力を誇る。
 中国製の56式冲鋒槍にはレシーバー左側面の先端部に、56式か、五六式の刻印が打たれている。ベトナム戦争で北ベトナムへ供与する為に製造された個体などは、生産国を秘匿するためにM22の刻印が打たれている製品もある。
 ソ連におけるAK同様中国が支援した国家に対して多数の56式が供与された。変わったところでは、フィンランドが56-2式をRk56 TPとして予備役用に相当数を輸入・配備・備蓄している。民間向けとしては90年代半ばまでアメリカへ大量に輸出されが、アサルトウェポン規制法により輸出が出来なくなった。同法の失効後も米中の政治的な問題によって未だに56式の輸出は認められていない。

 近年はロシア側のライセンス管理が厳しくなったことで違法コピーが問題視されたが、中国側は独自の設計だとして押し通している。実際のところは前述のように多くの相違点があると共に、ライセンス失効後もそのまま製造を継続していた時期が実際に存在し、さらに近年の派生型の中にはAK-103に酷似したモデルも存在する*2
 なお、混同しやすいが56式半自動歩槍や56式班用機槍(分隊支援火器)なるモデルが存在する。これらはそれぞれSKSRPDのライセンス生産型であり、AK47のクローンである56式冲鋒槍とは名前が似ているだけで、根本的に別物であることに注意されたし。

 品質に関しては高低両方の意見が述べられている。その一説としては、中国軍やアメリカ向けに生産されていた時代はきちんとした品質管理がされていたが、中国軍の63式自動歩槍81式自動歩槍といった新式銃の採用やアメリカへの輸出禁止などでこれらの需要が無くなると、安価なAKを求める顧客向けにした製品へシフトして品質が落ちたと考えられている*3
 また1950年代末から中ソ対立により、材料の鋼材をソ連から輸入していたクロムニッケル合金鋼から、クロムとニッケルを節約した国産の代用合金鋼*4に切り替えており、これに伴い耐久性がいくらか低下しているのは事実である。

 1980年代から81式自動歩槍へと更新されているが、現代でも備蓄として相当量が残されている他、輸出向けに製造も継続されているようだ。

 ちなみに、当サイトでは本銃を突撃銃のカテゴリとして扱っているが、中国軍は採用当初から現代に至るまでQBZ-56C以外の本銃を短機関銃として分類、運用しており、呼称も短機関銃である事を示している56式"冲鋒槍"となっている。これは本銃が54式冲鋒槍の後継として採用された為であるが、採用以降もフルオートでの射撃精度が後継の63式自動歩槍などガス規制子を持つ小銃に劣る事などの理由から分類が変更されていない。
 一方で、短機関銃として扱われている本銃を短銃身化したQBZ-56Cは、QBZが「軽武器・歩槍・自動」を示している通り自動小銃として扱われている。これは短銃身化と共にガス規制子が追加された為と思われる。

(主なバリエーションモデルは、『USSR AK バリエーション』の項参照)

登場作品ジャンル使用者備考
007項目参照
13時間 ベンガジの秘密の兵士項目参照
24 -TWENTY FOUR-項目参照
Cat Shit One項目参照
GALACTICA/ギャラクティカ項目参照
G.I.ジェーン項目参照
HUNTER×HUNTER項目参照
S.A.S. 英国特殊部隊項目参照
SHERLOCK項目参照
アゲイン 明日への誓い項目参照
インサイド・マン項目参照
インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国項目参照
ウォーキング・デッド項目参照
ウルフ・オブ・ウォー項目参照
エクスペンダブルズ項目参照
エネミー・ライン4 ネイビーシールズ最前線項目参照
エリート・スクワッド項目参照
エンド・オブ・キングダム項目参照
オペレーション:レッド・シー項目参照
学園大戦ヴァルキリーズ 暴力の王国項目参照
狩りのとき項目参照
キラー・エリート(2011年)項目参照
グランド・セフト・オートV項目参照
グランド・セフト・オート・サンアンドレアス項目参照
グリーン・ゾーン項目参照
グレイマン項目参照
クレヨンしんちゃん項目参照
クロスファイア項目参照
コール オブ デューティ ブラックオプス コールド・ウォー項目参照
国家転覆 199Xクーデター計画小説楽浪暁
倉嶋直人
町田忠司
藤平太郎
その他亜細亜警備センター社員
訓練で使用
コマンドー・レオパルド映画反乱軍兵士
コンビニDMZ項目参照
サイレントヒル ゼロ項目参照
地獄の黙示録項目参照
ジャーヘッド項目参照
シルミド映画684部隊隊員56-1式
人狼 (2018年)項目参照
スーサイド・スクワッド項目参照
ステルス項目参照
ストリートファイター項目参照
砂ぼうず項目参照
戦場からの脱出項目参照
ソルト項目参照
ゾンビランド項目参照
ティアーズ・オブ・ザ・サン項目参照
ディア・ハンター項目参照
デビル映画フランキー・マグワイヤーフォールディングストック装着
トゥームレイダー4:ラストレベレーション項目参照
トゥルー・クライム項目参照
トゥルーライズ項目参照
ドールズフロントライン項目参照
図書館戦争項目参照
ネイビー・シールズ項目参照
ネイビーシールズ(2012年)項目参照
バッドボーイズ2バッド項目参照
バットマンシリーズ項目参照
バトルフィールド ベトナム項目参照
ヒート項目参照
ファイアパンチ漫画ベヘムドルグ兵士第5話〜
フォーリング スカイズ項目参照
ブラックホーク・ダウン項目参照
ブラック・ラグーン項目参照
ブラッド・ダイヤモンド項目参照
プラトーン項目参照
ヘルシング(原作版)項目参照
ベルリンファイル映画アヴドゥルの手下56-2式
終盤で使用
北朝鮮工作員56-2式
AK74の銃身と、
MPi-KMストックを組み合わせたプロップガン
終盤で使用
ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ項目参照
マーセナリーズ項目参照
マシンガン・プリーチャー映画サム
少年兵
サムは56-1式、少年兵は56式を使用
迷彩君項目参照
メダル オブ オナー(2010年)項目参照
山猫は眠らない項目参照
ラッシュアワー2項目参照
ランボー項目参照
リーサル・ウェポン4項目参照
猟犬小説植村 周吾朗
田沼 純一
ルパン三世項目参照
レッド・ドーン項目参照
ロード・オブ・ウォー項目参照
ロボコップ2項目参照
ロミオ・マスト・ダイ項目参照
ワールド・オブ・ライズ項目参照

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最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 情報量は多いですが、正直信頼に足るかどうかという点ではかなり微妙なので特に明確な情報としての追記の必要性を感じません(特に聞いたことない記者ですが記事中でSASの画像を引用したり、「AKMSUの謎を解けた」だのあまりにも素人ぽいので・・・) オリジナルと56式の差異自体は非常に有名な話なので別にそこは問題ないと思います。 -- 2019-04-07 (日) 08:40:12
  • ただ品質の遷移に関する評価が分かれている理由については有り得そうな話ではありますね。明確な事実というよりは、評価が分かれている原因として考えられる理由として追記するのがいいかと。 -- 2019-04-07 (日) 08:43:22
  • マズルスレッドの件と品質の件を追加してみました。ライセンス問題の直後にフィンランド軍の予備役用の話が来てて文章が奇妙だったので追記とともに移動させました。 -- 2019-04-07 (日) 09:32:06
  • ロシア・ビヨンドの記述に関しては信憑性が無いというか、一部は事実にせよそれをロシア有利な記事に膨らませているメディアだし。対アメリカ輸出が出来なくなった後もカナダなどへの輸出は続けられているし、それらでマイナスなレビューはそう見かけないし。 -- 2019-04-07 (日) 21:57:07
  • 63式とかの他の中国製兵器と同じで文革期に作られたものは質が悪かったとかそういうのなのかな……? -- 2019-04-11 (木) 04:23:42
  • 旧イラク軍(フセイン政権時代)は56式冲鋒槍の一大ユーザーだったみたいですが基本モデル以外にも各種バリエーションは一通り輸入(数は別として)していたのでしょうか? 別ページに>イラクみたいに輸入したAKにタブク用マズルアタッチメントを付けてるなんて例もある というコメントを読むと途端に見分けできなくなってしまいまして…… -- 2022-09-15 (木) 19:06:44
  • 映画コマンドー・レオパルドで反乱軍兵士が使用。 -- 2026-01-20 (火) 10:34:26
  • 追記しておきました。 -- 2026-01-20 (火) 12:25:27
  • ↑ありがとうございます。 -- 2026-01-20 (火) 15:24:29
  • 細々とした仕様に関する記述を整理しました。 -- 2026-02-05 (木) 21:42:01
お名前:


*1 国営626廠(慶華工具廠)は2005年に破産して消滅している。
*2 尤も、同様の例はブルガリアなどでも見られる
*3 https://jp.rbth.com/science/81844-chuugoku-ta-roshia-dochira-no-ak-ga-sugureteiru
*4 中国国内ではクロムが産出せず、またニッケルも1958年に鉱脈が発見され1963年に本格採掘が始まるまで輸入に頼っていたため。また単純に中国の製鋼産業の技術や品質も1970年代から日本の新日鉄による技術指導が入るまで劣っていた。

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Last-modified: 2026-02-05 (木) 21:41:42 (10d)