地雷 / Land mine

 主に地面に設置して使用する小型爆弾で、大きく分けて対兵士用の対人地雷(Anti-Personal Mines)と対車輛用の対戦車地雷(Anti-Tank Mines)の二つに分類される。
 形状は円盤型、長方形、筒形の物が大半である。
 

歴史

 その歴史は古く、中世には中国や日本の忍者などが木箱などを使った埋火という地雷に近い兵器、またアメリカ南北戦争では大砲の砲弾を利用した圧力作動式地雷が使われていた。なお英語名のmineとは元は中世末期のヨーロッパでトンネルを掘って城塞などの地下に仕掛ける爆発物のことで、その後現在のような物を指す言葉になった。
 現在のような物が登場したのは第一次大戦で、ドイツ軍が対戦車用に使ったのが始まりである。またアラビアのロレンスとして知られるイギリスのトーマス・エドワード・ロレンス中尉がチューリップ型地雷という物を使ったという記録も残っている。
 材質は当初、鋳鉄やプレス加工といった金属製だったが、後には金属探知機に発見されないように木製やプラスチック製の物も登場しており、用途によって使い分けされている。
 その他に第二次大戦では、ドイツ軍ではガラス製の「グラスミーネ43」やコンクリート製、日本軍では陶器製の「三式地雷」といった変わり種の物も製造された。大戦後には紙製の物も製造されている。
 単純なものであれば安価な材料で製造でき、かつそれほど高度な技術が必要でない為に製造や調達に掛かるコストが小さく大量に運用する事が容易で、アフガニスタンのタリバンやカンボジアのポル・ポト派などのゲリラが無計画に多用した為*1に多数の民間人に犠牲者が出る大問題となったために、1999年に対人地雷全面禁止条約(オタワ条約)が制定され日本などの条約加盟国*2は、その代替策として遠隔操作で使用するために条約に違反しないUS M18やスウェーデン製のFFV013などの指向性地雷に置き換わることになった。一方で国防上の観点から地雷を使わざるを得ない国も多く、こういった国はオタワ条約に加盟せず運用を継続している。
 また正規軍が運用している場合でも、地面などに長期間設置しておく運用方法のため、洪水などの自然災害によって設置位置から流出して他の地域に被害を齎す事がある*3
 フィクションでは上記のような理由から手榴弾と違い悪役がトラップとして使用することが大半だが、M18クレイモアは比較的主人公側が使用することが多い。

作動方式

 地雷に取り付ける信管によって、どういった動きに対して地雷を起爆させるかが異なる。
 地雷によっては複数の信管を用いる事で、複数の動きにも対応できるようになっている。

圧力作動式

足や車両で踏むなど一定の重量がかかることで作動する。フィクションなどで一般にイメージされる地雷はこれである。
踏んでしばらくしてから起爆する時限式や、一度重量がかかってからその重量が取り除かれた時に作動する圧力解除式という変わり種もある。

張力作動式

信管に繋げたワイヤーなどが引っ張られることで作動する。
通常の手榴弾でも安全ピンにワイヤーを結び付ける事で、同様な機能を持たせる事ができる。
主な物は第二次大戦でドイツ軍が使用したS-mine(ミーネ)(米軍はバウンシングベティと呼称)やソビエト軍のPOMZ-2など。

振動センサ式

接近してきた兵員の歩行時の振動を地面に固定したセンサで検知する事で作動する。
ロシアのPOM-3など近年の対人地雷の一部に見られる。

音響センサ式

接近してきた車両のエンジン音などをマイクで検知する事で作動する。
ロシアのPTKM-1Rなど近年の対戦車地雷の一部に見られる。

赤外線センサ式

接近してきた車両の熱を赤外線センサで検知する事で作動する。
ドイツのPARM2など近年の対戦車地雷の一部に見られる。

加害方式

 以下の3つの方式がある。
 

爆風型

爆発の衝撃でダメージを与える。

破片型

爆発した時に、地雷の破片や殺傷力を高めるために入れたベアリング(金属球)などでダメージを与える。埋火や、S-mine、M18クレイモアなどがこれにあたる。

化学エネルギー型

成形炸薬弾や自己鍛造弾を用いたもの。対戦車地雷に多く用いられている。

設置方式

 一個づつ手作業で設置する物や、自衛隊の83式地雷敷設装置など車両に搭載された自動機械によって設置する物の他に、散布式地雷と呼ばれる大砲や航空機などを使い広範囲に散布する物も開発されている。
 散布型地雷の代表的な物としては羽根型をしたソビエト製のPMF-1などがある。


最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 地雷は火器というより火工品で、このサイトの主旨には合わないような?ただメディアの劇中で印象的に描写される事も多い兵器なので悩ましい所。
    管理人の判断はどっちなのかね? -- 2018-03-14 (水) 18:48:20
  • 手榴弾はおろか核爆弾もある時点で主旨もクソも無いだろ。 -- 2018-03-14 (水) 19:29:16
  • クレイモアもすでに記事があるし -- 2018-03-18 (日) 21:46:48
  • 大抵は地面に埋まってるからメディア作品に種類を特定できるかたちで登場するのは只さんくらいなんだよなぁ…… -- 2018-03-19 (月) 03:58:20
  • 只さん以外で有名なのはエネミーラインやノーマンズランドのPROM-1とか? -- 2018-03-19 (月) 08:40:33
  • 第二次世界大戦でドイツ軍が使用したSマインもありますね -- 2018-03-19 (月) 11:42:46
  • 指摘箇条書き、参考までにどうぞ


    アメリカが初めて生み出したような書き方ですが中国や忍者などが埋火という地雷に近い兵器を運用していたそうですので言及した方がいいかも

    ゲリラの仕掛けた地雷の被害が多かったのは、まともな正規軍は地雷を仕掛けた場所、個数を記録し必要なくなれば撤去しますが、ゲリラは焦土戦術のように使うことが多く、井戸や畑に記録も残さずに仕掛けてそのままといった運用だったため(地域にもよる)被害が多発したそうです

    オタワ条約はすべての国が締結しているわけではないため普通の地面に埋める対人地雷も多く残っています
    またクレイモアなどの指向性地雷もワイヤーなどで自動的に起爆するものは条約違反ですが、遠隔から起爆するものはOKです、なので指向性地雷ならOKとも取れる文を
    狠詫襪榔鶻崛犧遒任△譴仂鯡鵑飽稟燭靴覆い燭畩鯡鷁談噌颪任皹人僂続けられている(特にM18クレイモアなどの指向性地雷)
    みたいな文にしたほうが適切だと思うんですがどうでしょう -- 2018-03-19 (月) 22:08:01
  • コメントを参考にして加筆修正しました -- 2018-03-20 (火) 12:28:49
  • 映画エネミーラインの後半でトラップの地雷を追跡者が拳銃で撃って爆発させていましたが実際にそういうことはできるのでしょうか?
    非力な拳銃弾では本体を破壊するのもあやしい気がしますがどうでしょう? -- 2018-04-06 (金) 01:54:41
  • 地雷に組み込まれている信管の、起爆薬に命中したり撃針を抑えているピン等を損傷させた場合なら起爆する可能性がある。
    地雷に内包されている火薬の大部分である炸薬そのものに命中した場合は、炸薬が劣化してたり旧式の地雷でもなければ爆発する可能性は低い。
    イスラエルのIMIの手榴弾なんかは12.7mmの徹甲焼夷曳光弾の直撃でも中の炸薬は爆発しない事をテストして安全性を謳ってる程だし。
    ttp://www.imisystems.com/wp-content/uploads/2017/01/IM26-2.pdf -- 2018-04-06 (金) 03:48:54
お名前:


*1 普通の軍隊では地雷原(Mine field)などで使用する際には、戦後不要になった際に撤去する事も考えて、埋められている場所や個数を記録するために地図を作成するが、ゲリラの場合には焦土戦術のように手当たり次第大量に、記録も残さずに仕掛けてそのままといった運用だったため
*2 アメリカ、中国、ロシアなどは未加盟
*3 例としては韓国・北朝鮮の軍事境界線では、双方によって埋設された地雷が豪雨により下流域へ流出する事例が度々発生している

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Last-modified: 2022-09-23 (金) 18:33:02 (252d)