モデル | 全長(伸長時) | 重量 | 口径 | 装弾数 | 発射形式 | 製造国 |
SCAR-L | 612(838)mm | 3.28kg | 5.56mm×45 | 20/30 | S/F | ベルギー アメリカ |
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FNAC | 629(861)mm | 3.12kg | ||||
HAMR | 685(876)mm | 4.62kg | ||||
SCAR PDW | 520(632)mm | 2.49kg | ||||
SCAR-H | 798(1021)mm | 3.51kg | 7.62mm×51 | 20 | ||
SCAR-H TPR | 1028(1079)mm | 4.84kg | 7.62mm×51 | 20 | S |
2004年に米軍SOCOMが要求したSCAR(Special operation forces Combat Assault Rifles)計画にFN社が出展、採用された次世代突撃銃。
SOCOMの要求通りAR15系統の操作系に加え、5.56mm版の「SCAR-L(Light)」と7.62mm版の「SCAR-H(Heavy)」の二種が用意され、各パーツを共通化した事で操作・整備が同じ手順で行える利点がある。
各モデルはバレル長が変更可能になっており、FN社ではそれぞれSTD(標準バレル)、CQC(ショートバレル)、LB(ロングバレル)とラインナップしている。
動作方式はショートストローク・ガスピストン方式。
レシーバーは四面ピカティニーレールを備え、ハンドガードまで一体化したモノリシックレシーバーとなっている。セレクターやマグリリース、ボルトキャッチなどはアンビ仕様となっており、チャージングハンドルは左右で付け替え可能である。チャージングハンドルは射撃時にボルトと共に前後する固定タイプ。
ストック?は伸縮・折り畳みが可能で、高さ調節可能なチークピースも標準で備える。折畳みの際は角度が若干オフセットされるため、排莢口を塞がない。バックアップサイトは前後共に折り畳み式。ガスレギュレーターを備え、サプレッサー使用時にはガス流量を最適化することができる。
また、専用のアドオングレネードランチャーとしてFN40GLが開発されている。M203やAG36と異なり、ハンドガードの交換無しにレールに直接着脱可能となっている。
マガジンはLモデルはAR15互換マガジンを使用するが、Hモデルは独自のものを使用する。
多くの派生形が登場しており、現在でも最新モデルがたびたび発表されている(詳しくは下記バリエーション表参照)。
米軍SOCOMが採用後2005年から導入を開始し、SCAR-LとHをそれぞれ「Mk.16 Mod.0」「Mk.17 Mod.0」の名称で採用している。後にSCAR-Hの狙撃・支援用モデルSCAR-H TPRも「Mk.20 Mod.0 SSR」の名称で採用された。
アメリカの民間市場では、SCAR-LとHはそれぞれ「SCAR 16S」及び「SCAR 17S」の名称でセミオートモデルが販売されている。
サードパーティ製品にはAR15タイプのレシーバーに比べて短い側面レールを補う延長レール付きフォアエンドや、AR15タイプのストック用アダプター、各種ハンドガードなどが販売されている。
米軍SOCOM隷下の特殊部隊ではサードパーティ製パーツを用いてSCAR-Hをモジュラーウェポンとして運用しているようで、5.56mmコンバージョンキットや、M110とマガジンを共用可能なSR-25マガジン対応ロワーレシーバー等の運用例が目撃されている。
米軍SOCOM以外でも、ヨーロッパではベルギーやギリシャ、南米ではペルーなどの軍・警察特殊部隊に採用例が見られる。一部はメキシコの麻薬戦争にも流出しており、ドラムマガジンを装着したSCAR-Lなども発見されている。
なお、SCAR-LとHのアッパーレシーバーを外見から見分けるのは非常に難しいが、Hの方が若干全体として大きいほか、シェルディフレクターはLはレシーバーに対して垂直に突き出た形状なのに対し、Hはレシーバーに沿った平行な形状となっている。バレルは5.56mmであれば短い、7.62mmであれば長いフラッシュハイダーを使用しているため判別が容易である。
また、Hモデルのマガジンは同社のFALのマガジンをベースとしており、全体の寸法はほぼ同一である。SCAR-H用のものはフィードリップやマガジンキャッチなどが異なるほか、グリップ性や設置時の安定性を改良するため下面の傾斜部にスペーサーをはめて全体を直方体としている。このため双方に互換性は無いが、加工によって少なくとも装填可能とした例や、自社製ポリマーFALマガジンの改造モデルをSCAR-Hマガジンとして販売しているメーカ(Moses Mag社)も存在する。
モデル | 解説 |
SCAR-L | 基本モデル。米軍SOCOM制式名Mk.16 Mod.0。 STD/CQC/LBのバレル長はそれぞれ14/10/18インチ。 |
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FNAC | 改良モデル。名称は「FN Advanced Carbine」の略。 着脱/折り畳み式バックアップサイト・バヨネットラグ・非連動型チャージングハンドルを備える。 米陸軍IC(Individual Carbine)計画に出展するが計画が中止。 |
HAMR (FN IAR) | 軽機関銃モデル。名称は「Heat Adaptive Modular Rifle」の略。 ヘビーバレルを備えるほか、ボルトが加熱するとクローズドボルトからオープンボルトに移行し、薬室の熱を排出してコックオフを防ぐ機能を持つ。 米海兵隊IAR(Infantry Automatic Rifle)計画に出展するが落選。 |
SCAR PDW (SCAR-P) | 短銃身モデル。 着脱/折り畳み式バックアップサイト・6.75インチバレル・MP5風のスライド式ストック(チークピース有り)を備える。 初期モデルはSCAR-Lを単に小型化したような固定の折り畳み式フロントサイトで、より大型のスライド式ストックとチークピースを備えていた。 その後も名称がSCAR-Pとなってバレル長はSCAR-L CQC同様の10インチとなったり、現在も試作中のためか正確な仕様は不明である。 |
SCAR16S | 民間用モデル。セミオートのみ。 |
モデル | 解説 |
SCAR-H | 基本モデル。米軍SOCOM制式名Mk.17 Mod.0。 STD/CQC/LBのバレル長はそれぞれ16/13/20インチ。 |
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SCAR-H PR | 狙撃用モデル。PRは「Precision Rifle」の略。 20インチヘビーバレル・ロングハンドガード・着脱/折り畳み式バックアップサイト・2ステージトリガー・大型トリガーガードを備える。 セミオート仕様。 |
SCAR-H TPR | 狙撃用モデル。TPRは「Tactical Precision Rifle」の略。 米軍SOCOM制式名Mk.20 Mod.0 SSR(Sniper Support Rifle)。 PRの仕様に加えて、ストックが固定式で前後・上下の調節幅が大きい狙撃用ストックとなっている。 米軍SOCOM納入モデルはフルオートセレクターとなっており、ロワーの交換で対応していると思われる。 北米市場では「MK20 SSR」の名称で販売。 |
CSR-20 | 狙撃用モデル。名称は「Compact Sniper Rifle - MK20」の略。 MK20 SSRをベースとして16インチヘビーバレル、AR15タイプの伸縮式ストックとアダプタを備える。 米陸軍CSASS(Compact Semi Automatic Sniper System)計画に出展するが落選。 |
SCAR17S | 民間用モデル。セミオートのみ。 |
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