ボーン・アイデンティティー / The Bourne Identity †
記憶を失った主人公ジェイソン・ボーンが自分自身が何者かを知るため、次々と襲い来る暗殺者に立ち向かうスパイアクション。原作はスリラー作家ロバート・ラドラムの「ジェイソン・ボーン3部作」(『暗殺者』、『殺戮のオデッセイ』、『最後の暗殺者』)。
『007』のように特殊ガジェットに頼らず、CGも使わない骨太のアクションが見所である。
2016年には、最新作『ジェイソン・ボーン』が公開された。
また、海外では『The Bourne Conspiracy』のタイトルでアクションゲームとして発売された。
映画版 †
ボーン・アイデンティティー (原題:The Bourne Identity) †
2002年、アメリカ映画
監督:ダグ・リーマン
・ストーリー
マルセイユ沖で一人の男性(マット・デイモン)が漁船に救助される。彼は記憶喪失状態で、なぜか背中に銃弾を受けていた。漁船の乗組員が傷の手当をしていると、でん部に何か埋め込まれているのを発見する。取り出してみたそれは、スイス・チューリッヒの銀行の口座番号が記された小型プロジェクター。
早速スイスのゲマインシャフト銀行に言ってみると、貸金庫を利用していることが判明する。中を開けるとジェイソン・ボーン名義の米国旅券をはじめとする複数の旅券と各国の紙幣、そして一挺の拳銃が入っていた―――
ボーン・スプレマシー (原題:The Bourne Supremacy) †
2004年、アメリカ映画
監督:ポール・グリーングラス
・ストーリー
前作から2年後。インド、ゴアでボーンはマリー(フランカ・ポテンテ)との逃亡生活を続けていた。まだ完全に記憶を取り戻していないボーンであったが、彼女との生活は平和そのもの。
ところが謎の殺し屋キリル(カール・アーバン)の襲撃により、壮絶なチェイスが繰り広げられる。狙われているのはボーンであったが、キリルの放った銃弾によりマリーを失ってしまう。
その頃、ドイツ・ベルリンではCIAによる極秘捜査が行われていた。作戦は首尾よく成功するかと思われたが、突如殺し屋が取引現場を襲撃し、捜査官と取引相手を殺害する。現場からは極秘ファイルが盗まれ、犯行に使用されたC4爆弾からはボーンの指紋が検出された。
なぜ自分の命が狙われたのか、真相究明のためボーンは欧州へ渡ることを決意するのだった―――
ボーン・アルティメイタム (原題:The Bourne Ultimatum) †
2007年、アメリカ映画
監督:ポール・グリーングラス
・ストーリー
記憶を奪われ、愛するものを失った男、ジェイソン・ボーン(マット・デイモン)。ネスキーを殺したのは自分だとその娘に伝えた後、モスクワ市警に追われながら夜のモスクワを疾走していた。腕の怪我を治療するため侵入した病院で、突如蘇る過去の記憶。記憶が消えたと同時に病院に現れた警官を倒した後、ボーンは記憶を求め再び歩みだす。
一方、CIAニューヨーク支部の幹部ノア・ヴォーゼン(デヴィッド・ストラザーン)は、国家脅威と見なしたボーンを抹殺する計画を練っていた。しかしかつてベルリンでボーン捜索の指揮を取っていたパメラ・ランディ(ジョアン・アレン)は、何か秘密を握っているボーンが自分に接触を試みていると思い、ヴォーゼンの監視の目を潜りながらボーンからの連絡を待つ。
自分がいったい誰なのか、捜索中に浮かび上がった “ブラックブライアー計画” が何なのかを探るため、ボーンは組織に最後通牒 “アルティメイタム” を叩きつける―――
ボーン・レガシー (原題:The Bourne legacy) †
2012年、アメリカ映画
監督:トニー・ギルロイ
・ストーリー
アラスカ州のCIA訓練地で一人の男が酷寒の雪山で訓練を積んでいた。強靭な肉体を持つその男、アーロン・クロス(ジェレミー・レナー)はCIAによる人格・肉体改造計画「アウトカム計画」によって造られた“最高傑作”。
アメリカのCIA本部では、ボーンとCIA内部調査局のパメラ・ランディ(ジョアン・アレン)の告発によって「トレッドストーン計画」及び更なる計画が明るみにでることを恐れていた。「トレッドストーン計画」も「ブラックブライアー計画」も、国家の巨大な陰謀の氷山の一角に過ぎず、更なる極秘プログラムである「アウトカム計画」が遂行されていたからだ。
事を重んじた国家調査研究所のリック・バイヤー(エドワード・ノートン)は機密漏洩によってCIA長官エズラ・クレイマー(スコット・グレン)そして国家が危機に陥ることを慮り、証拠隠滅のために全プログラムの抹消を命じる―――
・作品解説
元々はシリーズの4作目として企画が進んでいたが、ポール・グリーングラス監督とマット・デイモンの降板に伴い、内容を改めスピンオフ作品として製作された。
『ハート・ロッカー』や『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』で知られるジェレミー・レナーが、本作オリジナルのキャラクターを演じている。
ジェイソン・ボーン (原題:Jason Bourne) †
2016年、アメリカ映画
監督:ポール・グリーングラス
・作品解説
ポール・グリーングラスとマット・デイモンの両名が9年ぶりに復帰して製作された最新作。時系列としては『ボーン・アルティメイタム』の続編に該当する。
ゲーム版 †
ボーン・コンスピラシー (原題:The Bourne Conspiracy) †
2008年、Xbox360/PS3用ゲームソフト
開発:High Moon Studios
・作品解説
映画と同様、ジェイソン・ボーンの活躍を描いたサードパーソン型アクションゲーム。ゲームとなっても、映画での雰囲気を損なわないような作り方がなされている。素手での格闘や銃撃戦、カーチェイスなどボーンシリーズらしいシーンが盛り込まれている。
海外では発売中、国内ではスパイクから発売される予定だったが、諸事情により発売中止になった。