ブローニング M1917 / Browning M1917 【重機関銃】

M1919A4
モデル外見全長重量発射速度口径装弾数製造国
M1917A1
M1917A1
978mm14.9kg450〜600発/分.30-06ベルト給弾アメリカ
M1919A4
M1919A4
1219mm14.7kg
M1919A6
M1919A6
1346mm14.1kg600〜675発/分

 1910年にアメリカの銃工ジョン・モーゼス・ブローニングが開発した重機関銃
 ベースとなっているのは、ブローニング氏が1900年に設計して特許を取得したリコイルオペレーション式の重機関銃で、当時はまだ軍の関心は寄せられていなかった。しかしブローニング氏はこのモデルで水冷式・空冷式を含む様々なバリエーションモデルの試験を行ったほか、更に1910年にはバッファの追加、側面式から底面式排莢への変更、ハンマー撃発からストライカー撃発に変更するなどの改良を加えた。

 1917年にアメリカは第一次世界大戦への参戦を決定したが、当時旧式の機関銃をたった1100挺ほどしか持っていなかったアメリカ陸軍は、調達期間の関係もあり同年5月にこの新型機関銃の水冷式モデルで早速トライアルを行った。その結果は期待を大幅に超えるもので、数回の軽微な給弾不良を起こしたものの約4万発もの連続射撃(時間にして約48分)に耐えるという驚異的な性能を見せつけた。陸軍は直ちにこの機関銃を「M1917」の名称で採用することを決定し、生産はウェスティングハウスやレミントンコルトといった複数のメーカーに委ねられた。

 こうして採用までは非常にスムーズに行われたものの、生産体制の整備には時間を要したため、大戦中にアメリカ外征軍に届けられたM1917は1200挺ほどに留まり、大多数は主にフランスのホッチキスM1914を使用することとなった。

 第一次大戦後は、より軽量な空冷式のM1919モデルが採用され、その後も改良を加えられつつ、.50口径モデルのM2と共に第二次世界大戦でも主力機関銃として使用された。ベトナム戦争までは7.62mm×51弾仕様へと改修されたモデルが使用されたが、その後はM60汎用機関銃へと更新された。

 アメリカ軍で採用されたバリエーションとしては、M1919A4と軽機関銃化したM1919A6、搭載機銃化したM37とAN/M2などがある。
 A4は(現在でよく知られる)クーリングホールが並んだバレルジャケットやピストルグリップを採用し、車載用のマウントを追加したモデル。A6は、A4にバイポッドバットストックキャリングハンドルなどを取り付けたモデルである。
 M37は戦車の同軸機関銃用に左右からの給弾を可能としたモデルで、AN/M2は航空機搭載用にバレルやレシーバーを2/3程度に軽量化し、これに伴い連射速度も毎分1200発程度に増加したモデルである。
 アメリカ海兵隊は特に機動力を重視したため、この軽量なAN/M2モデルにM1919A6のストックとBAR機関銃のバイポッドを装着したモデルを多く太平洋で運用していた。特にトニー・スタイン伍長が硫黄島において、墜落した航空機から回収し、M1ガーランドストックを装着するなど即興で改造、「スティンガー」と自称したモデルはその火力と機動力で高い戦果をもたらし、彼が狙撃によって戦死するまで多くの海兵隊員を救った。

 輸出や供与も大規模に行われ、コルトMG40やFN30をはじめ、世界50ヶ国以上でクローンモデルや供与品が使用された。その一部は21世紀現在も未だに現役である。

nolink,M230

 TNW Firearms社からはピカティニーレールなどを搭載した現代化改修キット「M230」(下図)も販売されていた。

登場作品ジャンル使用者備考
007項目参照
24:Redemption項目参照
13日の金曜日 ジェイソンの命日項目参照
Dr.スランプ漫画アメリカ軍兵士「ムカシムカシの海水浴の巻」
M1917A1
則巻 アラレ「恐怖のハエ人間の巻」では扉絵のM3リー戦車に搭載
「合格!の巻」ではラジコンのM4シャーマン戦車に搭載
どちらもM1919A4
GAMER項目参照
the EDGE項目参照
Z Bull ゼット・ブル項目参照
アゲイン 明日への誓い項目参照
アメリカン・エネミーズ映画メルル・ヘンチM1919
ドイルのクラブで、銃座から外して使用
ドイル自身の部屋の装飾品
未使用
アラビアのロレンス項目参照
アンチャーテッド項目参照
アントマン映画ハンク・ピム博士/アントマンM1919A4
記録フィルム映像
硫黄島からの手紙項目参照
今そこにある危機項目参照
インディ・ジョーンズ項目参照
ウインドトーカーズ項目参照
宇宙戦争(1953年版)項目参照
ウルフェンシュタイン項目参照
エクスペンダブルズ項目参照
エネミー・ライン4 ネイビーシールズ最前線項目参照
エンジェル ウォーズ項目参照
オペレーション:レッド・シー項目参照
仮面ライダーBlack漫画那覇の米軍基地の兵士ジープの車載銃
M1919A4
発砲なし
ガールズ&パンツァー項目参照
キャプテン・アメリカ項目参照
キングコング項目参照
空戦乙女 -スカイヴァルキリーズ-ゲームシャノン/スーパーマリン スピットファイアM1919
グリーン・ホーネット項目参照
コール オブ デューティ2項目参照
コール オブ デューティ2: ビッグ レッド ワン項目参照
コール オブ デューティ3項目参照
コール オブ デューティ ファイネスト アワー項目参照
コール オブ デューティ: ユナイテッド オフェンシブ項目参照
コール オブ デューティ: ワールド アット ウォー項目参照
コール オブ デューティ ワールドウォーII項目参照
ゴジラ項目参照
ゴルゴ13項目参照
紺碧の艦隊項目参照
砂漠の女王(マリカ)漫画敵軍兵士A1
サバゲっぱなし項目参照
ザ・パシフィック項目参照
ジャッジ・ドレッド項目参照
ジュマンジ/ネクスト・レベル映画ユルゲン・ザ・ブルータルの軍勢M1919
バギーの屋根に搭載
発砲シーンなし
スーパー・マグナム映画ポール・カージーM1919A4
ストリート・ギャングが準備していた物を使用
ストライクウィッチーズ項目参照
戦火の中へ項目参照
戦国自衛隊項目参照
戦略大作戦項目参照
空の大怪獣 ラドン映画防衛隊員M1917及びM1919
M1919はM24チャーフィー軽戦車に搭載
ゾンビーノ項目参照
ターミネーター項目参照
大怪獣バラン映画防衛隊員M1917及びM1919
ゴジラのライブフィルム流用
ダイナマイト刑事2項目参照
太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男-項目参照
奪還 DAKKAN -アルカトラズ-項目参照
地球最後の男オメガマン映画少年M1919A6
発砲シーンなし
地球の静止する日項目参照
地球防衛軍映画防衛隊員モゲラ1号迎撃戦で多数使用
父親たちの星条旗項目参照
ディア・ハンター項目参照
デス・レース項目参照
ドゥームズデイ項目参照
ドールズフロントライン項目参照
トンマッコルへようこそ項目参照
博士の異常な愛情項目参照
鋼の錬金術師項目参照
バットマン項目参照
バトルフィールド 1項目参照
バトルフィールド1943項目参照
バトルフィールド V項目参照
花咲くいろはアニメ兵士M1919A4
三脚に固定
第7話で、巴が自宅で鑑賞していた映画内で使用
ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝項目参照
バンド・オブ・ブラザース項目参照
フューリー項目参照
プライベート・ライアン項目参照
ブラザー イン アームズ項目参照
ブラザーフッド項目参照
ブラッド・ダイヤモンド項目参照
フルメタル・パニック!項目参照
ブレット・トレイン項目参照
放課後アサルト×ガールズ項目参照
ホット・ショット項目参照
マーズ・アタック!項目参照
マイウェイ 12,000キロの真実項目参照
ミラーズ・クロッシング項目参照
メダル オブ オナー項目参照
メタルマックス2項目参照
最も危険な場所項目参照
モンスターハンター(映画)項目参照
ラスト・アクション・ヒーロー項目参照
ルパン三世項目参照
レッド・デッド・リデンプション項目参照
ワイルドスピード SKY MISSION項目参照
ワイルド7項目参照
ワイルドバンチ項目参照
ワンスアンドフォーエバー項目参照

このページの画像はシカゴレジメンタルスENDOの部屋TNW Firearms社から転載しています。
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外部リンク

BROWNING 1919 A4 .30 CAL
M1919 Browning A4 / A5 / A6 ムービー


最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 文中の通り、M1917とM1919であっていますよ。当時のアメリカ軍は年式がダブっている兵器が多いのでライフルや拳銃のM1917もでますけど。 -- 2015-09-11 (金) 22:54:56
  • AKIRAのチヨ子っておばちゃんがコレ乱射してたような -- 2016-02-03 (水) 00:46:51
  • Day of Defeatはアメリカ兵が使用。 -- 2016-12-25 (日) 17:00:12
  • A4やスティンガーは布製ベルトリンクですが、A6からは分離式ベルトリンクになってますが、A6になってから仕様が変わったんですか? -- 2017-09-02 (土) 23:54:34
  • 「なってますが」と言われましてもよく分かりません。A6は少なくとも第二次世界大戦中は他モデル同様布製ベルトでしたが。
    これはM1919側の仕様の問題ではなく、当時の他の自動火器同様米軍の分離式リンクも砂泥のある空戦用と陸戦用では実用化された時期が違っていて、陸戦用にM1リンクが実用化されたのは1944年とかなり遅い段階でした。
    当然供給やM1919自体の改良も含めると全体的な使用が始まったのはもっと後のことになり、A6モデルがM1リンクの使用を前提に作られたモデルという訳ではないです。 -- 2017-09-03 (日) 05:01:02
  • 現在のところコロンビアやエクアドルなど一部の中南米諸国やアフリカや紛争地域などごく僅かな国でも未まだ現役で使われているようです。 -- 2017-09-20 (水) 19:24:44
  • AN/M2は毎分何発ですか? -- 2017-10-27 (金) 20:21:59
  • 毎分1200発程度です。バレルが軽量化された分ショートリコイルでの動作速度が上がったというのが主な要因のようですね。
    その他色々ついでに加筆修正を行いました。 -- 2017-10-28 (土) 15:59:09
  • スティンガーは100発入りの弾薬箱を使用してるらしいです。ソースはIMFDBというこのサイトの海外版です。 -- 2018-05-09 (水) 02:27:09
  • 4月30日に放送された映画「ジュマンジ/ネクスト・レベル」でM1919が登場。ユルゲン・ザ・ブルータルの軍勢のバギーの屋根に搭載(ベルトリンクらしきものはセットされているが使用者無し・発砲シーン無し)。 -- 2022-06-07 (火) 02:25:18
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