ジョン・モーゼス・ブローニング
John Moses Browning(1855〜1926) †
19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍した、アメリカの天才銃器デザイナー。
発音としては「ブラウニング」もしくは「ブラゥニング」が近いが、日本で「銃器デザイナーのBrowning」といえば一般に「ブローニング」とされる。
著名なアメリカ人ピアニストの「ジョン・ブラウニング(綴りも同じJohn Browning)」とは勿論無関係。
父ジョナサン・ブローニングから続くユタ州のガンスミスの家系に生まれれ、多くの先進的な銃器のデザインを行ったことで有名である。
20世紀初頭に彼が設計、或いは関わった1911、オート5、M2機関銃などが未だ現役であり、それらのコピー及び発展系モデルと共に世界各国で使用されているのは、その証左と云える。
なお、ブローニングの設計の幾つかは彼の存命中に実現しなかったものの、息子ヴァル・アレン・ブローニングによって完成に至ったものがある。
二連式散弾銃において1トリガーで2つの銃身からの射撃を可能にする「スーパーポーズド・トリガー」の技術や、FN ハイパワーなどがそれである。
ブローニング社で販売契約を結んでいたことから、ヴァル氏は日本のショットガンメーカーであるミロク製作所にも訪れている。
しかし彼はどちらかといえば設計よりは事業において才能を発揮し、今日のブローニング社の基盤となる広範なビジネスネットワークを作り上げた。彼は父よりも長命で、98歳の長寿であった。