the EDGE (ジ・エッジ) †
the EDGE (ジ・エッジ) †
1989年,集英社,長沢克泰
近未来。かつてなく高度に組織化された新種のテログループ、『テロ ネットワーク(略称『TN』、以下同じ)』が世界各国で猛威を振るっていた。平和だった日本にも、要人暗殺を目的に海外から続々とテロリスト達が侵入し始める。
そしてその背後に潜む、巨大企業集団『トロイ』の影。彼らはテロ・暗殺と、その取り締まりを名目にした強権発動の両面で、障害となる人物・組織を抹殺し、『世界の別次元からの管理』を実現しようと目論んでいた。
事態を憂慮した『CIDG(民間不正規防衛集団;通称『CD機関』)』は、TNとトロイの陰謀を阻止すべくエージェント・御子神 鋭士(通称『EDGE(エッジ)』)とクリスタル、蛇牙花 元を日本に派遣。TNの暗殺計画阻止に成功する。
が、それはTNとCIDGの直接対決の開始を意味してした――。
週刊少年ジャンプ連載作品。単行本は全2巻(現在は絶版)。
長沢氏の画力による緻密な描写と、クセモノ揃いのキャラクターで魅せる、隠れた名作(?)。作者の未熟、あるいは少年誌の制限を感じさせる部分もあるものの、20年も前に『民間軍事組織』を取り上げた内容は、当時の水準を大きく超えていた。
しかし、やはりそのあまりにもマニアックな内容が『友情・努力・勝利』のジャンプでは受け入れられなかったのか、アンケートがふるわないまま、結局はわずか20週で『打ち切り』となってしまう。
ちなみにその数年後、少年サンデーでは『ジーザス』がブレイク。その後、一般向けの作品でもミリタリー系の描写が広く普及することとなる。
雑誌と時代が違えば、本作もまた異なる評価・展開もあったかと思われると、惜しまれる佳作である。
ところでこの漫画、ハリウッド映画などではテロリスト(悪役)の代名詞となっているAK系の銃が全く出てこない。敵も味方もほとんどが西側製の銃火器で、テロを扱った作品としては珍しいかもしれない。
百万人の殺人形而上学 †
1994年,秋田書店,作 長沢克泰,画 中塚 K
グランドチャンピオンで連載。
作者曰く、主人公より人気があった蛇ヶ花元が主人公のスピンオフ作品。
話数 | 登場人物 | 銃名 | 備考 |
Vol.1『Jab-comfectionary don’t shoot(和菓子屋は撃たない)』 | 小澤遼子の双子の姉 | AMT オートマグIII | 射撃場で試射 |
Vol.2『Jab-comfectionary don’t shoot(和菓子屋は撃たない)』 | スタームルガー SP101 | 商品の一つとして提示 |
グロッグ19 | 商品の一つとして提示 |
Vol.2,3『Jab-comfectionary don’t shoot(和菓子屋は撃たない)』 | 大宇 DP51 | 蛇ヶ花から購入した物 |
Vol.3『Jab comfectionary don’t shoot(和菓子屋は撃たない)』 | ボディガードらしき男 | 大宇 DP51 | 小澤遼子の双子の姉から取り上げる |
Vol.4『Punpy blue』 | CIA局員 | Cz-M85 グロッグ 17 | レーザーサイト及びコンペンセイター装着 蛇ヶ花から購入 |
Vol.6『Pathetic sonata(悲愴ソナタ)』 | 藤井 忠義 | イングラム | 一点式スリング装着 手に取ったのみ |
蛇ヶ花 元 | Wz63 | 銃の説明のために射撃場で使用 |
藤井 忠義 | Wz63 | 蛇ヶ花から購入した物 |
Vol.7『Funenal march sonata(葬送ソナタ)』 | 蛇ヶ花 元 | FN ハイパワー | 発砲なし |
林田 | コルト ガバメント | 発砲なし |
Vol.8『Farewell sonata(告別ソナタ)』 | 林田 | コルト ガバメント | 発砲なし |
Wz63 | 藤井から奪った物を手に取る |
林田の子分 | 回転式拳銃 | 発砲なし 詳細不明 |
蛇ヶ花 元 | RSAF アーウェン37 | − |
藤井 忠義 | タウルス PT92 | 蛇ヶ花から餞別として渡される |
Vol.9『All grass isn’t green(すべての草は緑ではない)』 | 蛇ヶ花 元 | スナイプス・リボルバア | 依頼を受け、S&W M686・4インチモデルをベースに製作したカスタマイズモデル スコープ装着 マズルに横向きの筒形パーツを装着しバレル下にもパーツを装着 テストのために射撃場で試射 |