マトリックス / The Matrix †
ウォシャウスキー兄弟による、コンピュータと人間の戦いを描くアクションシリーズ。アニメやゲームも出されている。
哲学的・宗教的なストーリーもさることながら、ジョン・ウー作品に代表されるようなスローモーション(バレットタイム)と二挺拳銃、メキシカン スタンドオフなどの「お約束」を踏襲しつつ、斬新なSFX・VFXを使ったアクションは後のハリウッド映画に多大な影響を与えている。特に日本ではCMで何度も放映された、音速で飛ぶはずの弾丸をネオが見切って避けるシーンは「マトリックス避け」として話題になり、パロディも多数作られた。
『攻殻機動隊』からインスピレーションを得たという話は有名。
映画 †
マトリックス (原題:The Matrix) †
1999年、アメリカ映画
監督:アンディ・ウォシャウスキー/ラリー・ウォシャウスキー
トーマス・アンダーソンは、ニューヨークのソフトウェア会社でしがないプログラマーとして勤務するごく普通の会社員。
しかし彼には、「ネオ」という天才ハッカーの、裏の顔があった。
ある日、平凡な日々を送っていたトーマスのもとに、「起きろ、ネオ。マトリックスが見ている」という謎のメッセージが届く。
メッセージに導かれ、トリニティとモーフィアスに会ったトーマスは、この世界は仮想現実であり、AIとの戦いに敗れた人類が現実世界でAIの動力源として生かされていることを知らされる。
人類の抵抗軍の一員となったネオは、人類をコンピュータの支配から解き放つため、壮大な戦いに身を投じていく。
マトリックス リローデッド (原題:The Matrix Reloaded) †
2003年、アメリカ映画
監督:アンディ・ウォシャウスキー/ラリー・ウォシャウスキー
マトリックス レボリューションズ (原題:The Matrix Revolutions) †
2003年、アメリカ映画
監督:アンディ・ウォシャウスキー / ラリー・ウォシャウスキー
・ストーリー
最後の闘いも終わりに近づいている。容赦なくザイオンを攻撃するマシンと、防衛一方の反乱軍。センティネルズの大群が襲いかかる。絶望感を跳ね返すように自由への渇望を募らせる日々。ネオ(キアヌ・リーブス)は自らのパワーを最大限に引き出せるのか。そして闘いを終わらせることができるのか。すべてが終わる前に―――
・作品解説
リローデッドでは見事なカンフーの使い手を演じたセラフ(コリン・チョウ)が、本作では二挺拳銃、しかも二挺同時に装弾状態の確認をするという小技を披露している。
アニメ版 †
アニマトリックス (原題:Animatrix) †
2003年、短編オムニバスアニメーション
ゲーム版 †
ENTER THE MATRIX †
2003年、Shiny Entertainment
プラットホーム: PS2、GC、Xbox
マトリックス:パス・オブ・ネオ (原題:The Matrix: Path of Neo) †
2005年、ATARI
プラットホーム:PS2/PC
・作品解説
本作はウォシャウスキー兄弟が、映画三部作の内容を一本のストーリーに再編集したゲーム内容となっている。マトリックスのゲーム化第ニ弾ではあるが、『エンター ザ マトリックス』の続編ではなく、操作キャラクターも(要望の多かった)ネオになっている。
ゲーム化にあたって、映画本編では語られなかったバックグラウンドや異なるエンディングなど、若干の変更点が見られる。ジャンルはアクションなのでもちろん銃も登場するが、あまり種類は多くはない(しかも、エージェントのようなボスクラスの敵となると銃弾が効かず、自ずと格闘戦を強いられる)。
そのかわり、素手の格闘バリエーションや接近戦用武器の種類は豊富に揃っている(というより多すぎる……映画と同じアクションが再現できるのは嬉しいのだが、コマンドを覚えるのが大変)。
銃器の描写に関しておかしな点を挙げると、MP5A3を二挺撃ちする時、なぜかストックを伸ばしたままだったり、ダブルバレル ショットガンの構え方が変だったり、M134をチェーンガンと呼んでいたり……(これに関しては、英語のセリフでも日本語の字幕でもチェーンガンとなっているので、明らかに製作者側の間違いだろう)。
余談だが、ゲーム内にはチュートリアルを兼ねた複数のトレーニングステージがあり、格闘ゲーム『モータルコンバット』や、日本の時代劇に影響を受けたような白黒映画風のステージ等が存在する。
その中で銃の扱い方を学ぶ「ガントレーニング」のステージは、映画『ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌』のパロディになっている。映画の冒頭、茶屋でいきなり繰り広げられる銃撃戦が、ゲーム内でも再現されている(逆に元ネタの作品を知らないと、良く分からないステージなのだが)。
決めゼリフ †
■1作目。トリニティがエージェント・ブラウンのこめかみに銃を突きつけて:
"Dodge this!"
(避けてみな!)