IMI タボール AR21 / IMI Tavor AR21(TAR21) 【突撃銃】 †
モデル | 全長 | バレル長 | 重量 | 口径 | 連射速度 | 装弾数 | 発射形式 | 製造国 |
TAR21 | 725mm | 18.1in | 3.27kg | 5.56mm×45 | 700-1000発/分 | 20/30 | S/F | イスラエル |
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STAR21 | 725mm | 18.1in | 3.67kg |
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CTAR21 | 640mm | 15.1in | 3.18kg |
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MTAR21 / X95 | 580mm | 13in | 2.95kg | 5.56mm×45 | 700-1000発/分 | 20/30 |
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5.45mm×39 | 700-1000発/分 | 30 |
9mm×19 | 700-1000発/分 | 20/25/32 |
TAVOR 7 | 730mm | 17in | 4.1kg | 7.62mm×51 | 600-900発/分 | 20 |
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IMI(現IWI)とIDF(イスラエル国防軍)によって共同開発され、2000年頃に実用化されたブルパップ式の突撃銃。
モデル名「AR21」は『Assault Rifle, for 21st century(21世紀の突撃銃)』の略で、「タボール」の名は、聖書に度々登場する、イスラエル北部にある『タボール(Tavor:変貌)山』が由来。
2000年前後に開発されたブルパップライフルということもあり、操作性や拡張性において冷戦時代に登場したものに比べ多くの改善が見られる。SF作品を思わせる人間工学を意識したデザインで実用性も高く、弾倉はM16の物と共通。多数のアクセサリーレールを備え、用途に応じて各種照準器やタクティカルライトが着脱可能である。折り畳み型のバックアップ・アイアンサイトも標準で備えており、光学サイトとの併用が可能となっている。
1998年に開始されたイスラエル軍の次期制式突撃銃トライアルではコルト M4に敗北したが、その後の改良を経て2001年度のトライアルではM4を下して採用された。
その実績を売りに、輸出向け突撃銃として多数の国に売り込みを行っている。アメリカでは初期にバレット社を代理店としてセミオート限定型が民間販売され、2013年からはIWIの子会社から直接アメリカ市場へ販売が開始された。そのコンパクトさと洗練された操作性、高い性能から非常に高い評価を得ており、2014年には全米ライフル協会から市場で最も優れたライフルの一つとして選出されている。
他にもグアテマラ警察で正式に採用、インドでは軍特殊部隊へ採用されたほか、タイでは既存のM16A1を代替するため10万挺以上が調達されている。2010年5月のタイ・バンコクで発生した暴動では、デモ隊鎮圧のために出動したタイ陸軍の兵士が従来の装備であるM16A1やHK33に加えて、真新しい本銃を携えている姿が確認された。2022年時点で、33カ国の軍・法執行機関で採用されており、ウクライナとブラジル、インドではライセンス生産も行われている。
イスラエル国内においては一部の市街地で銃の所持が許可されており、スイスのStgw90のように本銃を携帯する市民の姿も見られる。細くくびれたレシーバー中央部にバンドを通し、そこに銃身方向に並行に予備マガジンを挿す独特のマガジン携行方法も見られる。
基本モデルのTAR21に加え、短銃身モデルCTAR21などの派生系が存在する。シャープシューターモデルのSTAR21はバイポッドやスコープを追加したもので、グレネードランチャー搭載型のGTAR21は、M203を着脱するため銃身にノッチが備えられたモデルである。
当初シリーズ最小モデルとして設計されたMTAR21ことマイクロ・タボールは、口径のコンバージョン機能による構造の違いから、元々独自の外観と構成のモデルであったが、2009年にX95と改称され独立モデルとなった。IWI公式では「特殊部隊向け」としているが、ボルトキャッチやマグリリースの配置、重量面のバランスなどがTAR21より改善された為、イスラエル軍ではTAR21に替わりX95を制式化することを決定している。以降、フルサイズのバレル長を持つX95Lや、旧共産圏国向けの5.45mm×39仕様モデルX95R、専用のアンダーバレル・グレネードランチャーGL40Sなどが作られている。また、コンバージョンキットを組み込む事により、9mm×19口径の短機関銃として使う事もできる。
この他、TAR21ベースに開発された次世代小銃タボールOICW、TAR21からX95への過渡期モデルであるタボール2、2019年に発表された7.62mm×51弾モデル、タボール7。X95から発展したOICWコンセプトモデル・メロン*1などのモデルも存在する。
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