レオン / Leon †
1994年、フランス=アメリカ合作映画
監督:リュック・ベッソン
・ストーリー
リトルイタリーに潜む超一流の《掃除屋》レオン(ジャン・レノ)。古いミュージカル映画鑑賞が趣味で物言わぬ観葉植物だけが同居人という彼のアパートに、ある日、隣室の少女マチルダ(ナタリー・ポートマン)が転がり込んでくる。麻薬の売人だった彼女の父が預かった商品に手をつけてしまったために、麻薬取締局の悪徳捜査官・スタンスフィールド(ゲイリー・オールドマン)に、彼女の家族は残らず惨殺されてしまったのだ。そしてマチルダは、殺された弟の敵を討つため、レオンに《仕事》を教えて欲しいと願う。
血に汚れた自分の世界に入り込んでくる少女に戸惑いながらも、レオンは彼女に《掃除》を一つ一つ教え込む。そうして、互いに欠けた物を次第に取り戻していく二人。
しかし、スタンスフィールドとの決着の時は刻一刻と迫りつつあった。仲間を次々と《掃除》されたスタンは、地元警察のSWATまで動員してレオンのアパートを襲撃。絶望的な包囲の中で、レオンの最後の戦いが始まる―――。
・作品解説
リュック・ベッソン監督の前作『ニキータ』に登場した《掃除屋》ヴィクトルのキャラクターを基に、新たにストーリーを書き起こした一編。言わばスピンアウト物だが、オリジナルとはまたひと味違った、残酷だが不思議なぬくもりに満ちた大人のファンタジーに仕上がっている。また、同監督のハリウッド進出第一作でもある。後には22分間の未公開シーンを追加したいわゆるディレクターズカット版が、『レオン/完全版』としてリリースされている。
ガンアクションの面でも見せ場たっぷり。コンペンセイター付きの銃にサプレッサーを装着したりと、よくよく考えるとおかしな所もあるものの*1、ある時は静かに、ある時は激しく、正に《プロフェッショナル》な仕事ぶりを見せつけてくれる。
なお、日本では『レオン』のタイトル名が一般的であるが、英語圏では、"The Cleaner"、"The Professional"、"Leon the Professional"……など、複数のタイトルが存在する。