市ヶ谷シリーズ †講談社,福井 晴敏
戦後「軍事力」の保有を禁じられ、反共の防波堤と化した日本。自国内で展開される大国の諜報戦を看過しなければならない屈辱と、刻々と失われていく守るべき国益。その現実が生まれて間もない「軍隊」の片隅にある組織を生み出した。決して公にされずに、国家と国民、そして国益という時には矛盾するものを守るための組織。法を問わず、時には国益のために国家の最小単位である国民さえも手にかけるその組織は、本拠地にちなんで「市ヶ谷」とよばれた―――。 川の深さは †「彼女を守る。それが俺の任務だ」突然現れた手負いの少年と少女。彼らを匿うことになった警備員桃山はやがて、記憶の風化した地下鉄テロの裏に流れる「深すぎる川」に飲まれていく……。
著者が警備員時代に書いていたオリジナルのスペクタクル小説(というよりはストーリープロット)の発展作品。第43回江戸川乱歩賞で話題になり当時選考委員だった大沢在昌が特に絶賛した。この作品に登場する「市ヶ谷」の正式名は治安情報局――CSIS (Civilian Security Infomation Service)である。 Twelve Y.O. †あなた方の中で罪のない者が、まずこの者に石を投げよ ―― ヨハネの福音書 八 七
第44回江戸川乱歩賞を受賞作。今作品で市ヶ谷は治安情報局CSISから、防衛庁情報局――DAIS(Defence Agency Information Service)へ改名した。今作品は江戸川乱歩賞作として出版され作者の処女作になったが、内容は「川の深さは」の完全な続編である。*1 6ステイン †防衛庁情報局に所属する男女の6編の物語。
亡国のイージス †Op.ローズダスト † 「作っていかなきゃ。私たちの新しい言葉……」微笑んでくれた少女も、 残されたのは、胸に刺さったままの悔恨の棘だけ。 それを抜いたら流れ出す血でぼくは死んでしまうかもしれない。 けれどそれでもぼくはそうするしか贖う方法を知らない。
2003年5月-2004年12月まで、文藝春秋の『週刊文春』で掲載されていた作品。ネット財閥や半島有事、米中対立など最新の話題を取り込んでいる。連載途中で掲載が終わったものの、大幅な加筆*2の後2006年三月に刊行された。 防衛庁情報局特殊要撃部隊――SOF(Special Operation Force)の装備 †
SOF要員はある程度の装備の個人裁量が可能で、この他ベレッタ M92やH&K P7M13を装備する者もいる。また一般の情報局員にはグロックシリーズ(9ミリ口径)が支給されている。 最新の10件を表示しています。 コメントページを参照
|