機動警察パトレイバー / Mobile Police PATLABOR †
1987〜,ゆうきまさみ/ヘッドギア
・ストーリー
ハイパーテクノロジーの急速な発展と共に、あらゆる分野に進出した汎用人間型作業機械『レイバー』。しかし、それはレイバー犯罪と呼ばれる新たな社会的脅威をも生み出すことになった。警視庁は続発するレイバー犯罪に対抗すべく本庁警備部内に特殊車輌二課を設立し、これに対抗した。通称「特車二課」、パトロール・レイバー中隊――『パトレイバー』の誕生である。
第1期OVAシリーズ、オープニングより
・解説
1982年にゆうきまさみが「警視庁のロボット」と言う思い付きを友人の出渕裕に話した事からスタートした企画。伊藤和典、高田明美らが参加し、最後に押井守が参加した。さらにOVAの販売促進のためにゆうきまさみ自身が週刊少年サンデーで漫画を連載をする運びとなり、その後TVシリーズや劇場版、小説版、ゲームも製作された。劇場版3作目から大きく時間を隔てた2014年には、ついに実写映画が製作・公開された。
パトレイバーの火器
AV-98の武装として脚部に収納されている巨大な六連発リボルバーは、実在のそれをモデルにデザインされたもので、グリップのデザインとサイズ以外は、モデルとほぼ同一の外観となっている。劇中では「リボルバーカノン*1(和名は機動速射野砲:ミニパト情報)」と呼称されている。
媒体ごとに設定が異なっており、モデルとされた実銃にも変遷がある。最初のOVAシリーズではコルト パイソン。コミック版ではS&W M586。劇場版第1作および以降の映像作品ではスマイソンとなり、口径も20mmから37mmへとスケールアップ。2014年公開の『THE NEXT GENERATION パトレイバー』では再びコルト パイソンをモデルにレイバーサイズのプロップが製作された。執行実包は第1期OVAは実包全長22cmの機関砲弾。劇場版第1作および以降の映像作品ではホローポイント弾*2なおミニパト第1話では弾道を安定させる為の被帽を被せたジャケッテッド・ホローポイント弾であると説明されている*3。
2011年出版の押井守によるスピンオフ小説『番狂わせ 警視庁警備部特殊車輛二課』では「巨大な輪胴式散弾銃」として登場した。モデルはコルト パイソン。近接戦闘用なのでストッピングパワーを重視して設計されている。また付随被害を抑える為に銃口のチョークは深い。執行実包として対レイバー用のショットシェル*45発とスラッグショット*51発を装填する。実包の口径は公称37mmとされているが、これは弾頭に見える樹脂製の被帽の内径である。薬莢の長さは40cmほど。
アニメシリーズ
第1期OVA †
TV †
第2期OVA †
劇場版 †
THE MOVIE
1989年に公開された劇場版第1作目、監督は押井守。
レイバーの新型OSに仕込まれた謎のコンピューターウィルスが引き起こすサイバーテロに特車2課第2小隊が事件解決に乗り出す。
THE MOVIE2
1993年に公開された劇場版第2作目、監督は引き続き押井守。
架空の戦時下に置かれた東京で発生する大規模テロを描いた作品。
WXIII †
漫画版エピソード「廃棄物13号」を原案とした映画第3作。レイバー連続襲撃事件を捜査する二人の刑事が主役で、特車2課の活躍はレイバーによる戦闘のみに留まっている。
ミニパト 第1話『吼えろ リボルバーカノン』 †
WXIIIの同時上映として上映された短編映画。シャッフル上映で全3話が日替わりで上映されるという少々特殊な上映スタイルだった。
第1話「吼えろ!リボルバーカノン」はリボルバーについての薀蓄、知識がこれでもかと披露される。
実写劇場版
THE NEXT GENERATION パトレイバー
月日は流れ、バビロンプロジェクトが一段落ついた2013年東京。
長期的不況により手間とお金のかかる『レイバー』はお払い箱になっていた。同じように、特車二課の第一小隊は解散。第二小隊はレイバー運用経験の継続という名分のもと、かろうじて存続している状況である。そんな時代に取り残されたように、『98式イングラム』だけは栄光の初代、無個性の二代目、無能の三代目と引き継がれていった。
今作は特車二課存続問題が見え隠れする中、奮闘する『三代目』らの物語である。
(THE NEXT GENERATION パトレイバー公式サイトより)
使用者 | 登場話 | 銃器名 | 備考 |
泉野 明 | エピソード1「三代目出動せよ」 | リボルバーカノン | 98式イングラムの装備 |
カーシャ(エカテリーナ・クラチェヴナ・カヌカエヴァ) | エピソード1「三代目出動せよ」 | AK-74 | 銃剣装着 マガジン未装填で草刈り(?)に使用 |
漫画
原作者のゆうきまさみによる漫画版。週刊少年サンデーに1988年から94年まで連載。物語全体としては特車二課と内海課長率いるシャフト・エンタープライズ企画七課の対立が軸となっており、この点ではTVアニメ版後半および第2期OVA版で描かれた「グリフォン編」の原作でもある。
使用者 | 銃器名 | 備考 |
成瀬 了 | S&W M586 | 「TOKYOシティ・コップ」内で使用 12話 |
犯罪者 | M1911A1 |
熊耳 武緒 | 香港時代の拳銃 | FN M1955がモデルの架空銃? 第19話 |
黒崎 |
賊 | 短機関銃 | マイクロウージーがモデルの架空銃? 第19話 |
空挺レイバー搭乗隊員 | レイバー用短機関銃? | 99式強襲空挺レイバーの装備 外観がウージーそのもの 第14話 |
太田 功 | S&W M586 | 篠原の脳内にて所持、発砲 番外編「太田さんのヒミツ」 |
小説
TOKYO WAR †
監督の押井守自らによる劇場版第2作のノベライズ版。