モデル | 全長(伸長時) | 重量 | 口径 | 装弾数 | 発射形式 | 製造国 |
M727 | 755(840)mm | 2.6kg | 5.56mm×45 | 20/30 | S/F | アメリカ |
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M733 | 680(760)mm | 2.4kg | 5.56mm×45 | 20/30 | S/F(S/3) |
1985年に、アラブ首長国連邦(UAE)からの発注によって作られたM16A2のカービンモデル。UAEの首長国アブダビの名をとって「アブダビ・カービン」とも呼ばれている。727は、コルト社のモデルナンバーである。80年代を代表する特殊部隊向け突撃銃なのだが、XM177とM4の間に挟まれた悲しさか、知名度はいまいち低い。
外観上、アッパーレシーバーがM16A2のものとなっている他は、後のM4カービンとほぼ同じ仕様となっている。バレル長も14.5インチで、バレル固定式のM203グレネードランチャーの取り付け用にバレルの一部を「ステップカット(段付き)」している点も同様。この仕様はUAEからのオーダーによるものだが、もともとM203はA1のバレルに固定するよう設計されていたため、ロック部分のみをA2タイプの太いバレルからA1タイプへとダウンサイジングしている。なお、段付きバレルでない「モデル723(S/F)」「モデル725(S/3)」も存在している。
当時米軍はM4の原型となるXM4(M720)をテスト中であり、本銃も併せて購入していることから、後のM4カービンへかなりのフィードバックがあったことは想像に難くない。
M727はM4カービン登場後も生産され、アメリカの公的機関の特殊部隊に配備されている。中東地域に展開するアメリカ空軍では、基地の保安警備要員向けとして少数の部隊調達品が運用されている。
モデル723は80年代のアメリカ軍に少数納入され、デルタフォースによって運用されていた。かのラリー・ヴィッカーズもデルタ時代に使用しており、当時の仕様を再現した動画をアップしている*1。
M733は、727よりさらに短い11.5インチのバレルを備えたモデルで、コルト社による呼称をXM177と同じ「コマンドー」という。スペアパーツから組まれた製品も少なくなく、A1やA2、さらにはその過渡期にあたる、A1のリアサイトとA2のケースディフレクターを有したものなど、様々なタイプのレシーバーを備えた733モデルが存在する。
このM733にフラットトップレシーバーを備えたモデルは「M933」のモデルナンバーで区別されている。レシーバー上部にピカティニーレールを有する933は、M4カービンのショートバレル版ともいえるモデルである。
(主なバリエーションモデルは、『コルト AR15 バリエーション』を参照)
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