ハーネル StG44 / Haenel Sturmgewehr 44 【突撃銃】 †![]()
ドイツのハーネル社で開発され、第二次大戦後期にドイツ軍の主力小銃として使用された、「突撃銃」(Sturmgewehr)の名称が使われた最初の銃*1である。 こうして紆余曲折の末、ようやく日の目を見たStG44だったが、既に銃1つで戦局が変わる時期はとうに過ぎておりドイツ敗戦の時期をわずかに遅らせる程度でしか無かった。 StG44自体は終戦に伴い大半は連合軍に接収されたが、戦後しばらくは東西ドイツをはじめとする旧占領地域(東欧、アフリカなど)にも第一線で配備されており、冷戦の影響で西ドイツの武装制限が解除されてからは、H&K社で再生産も試みられている。弾薬は少なくとも90年代まで製造されていたようだ。珍しいところでは、パキスタンでは民間人が軍用弾の所持・使用を禁止されているため、AK47をこの銃で用いる7.92x33mm仕様に改造したものが民間の銃市場に流通していたようだ(ただし、これも2012年に禁止されている)。 なお、外見の類似や、開発技師がソ連に渡っている事から「AK47は本銃のコピー品である」という説がしばしば見られるが、実際はロシアはドイツ同様短小弾ライフルの開発にかなり早い段階で携わっており、内部機構も全く異なるため、本銃が設計的に与えた影響はほとんど無いと言える。開発者のカラシニコフ本人もM1ガーランドなどを参考にしたと発言している。 余談だが冷戦時代、共産圏でもアメリカ軍の登場するテレビドラマや映画が少なからず製作されたが、恐怖政治で知られる共産圏において当然映画撮影の為に西側の象徴的武器であるM16やそのプロップを調達するなど簡単に許される筈もなく、本銃にキャリングハンドル等を増設したものがたびたびM16代わりに用いられている。メディア的にも数奇な運命を辿った銃と言えるだろう。
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