ハーネル StG44 / Haenel Sturmgewehr 44 【突撃銃】 †![]()
ドイツのハーネル社で開発され、第二次大戦後期にドイツ軍の主力小銃として使用された、「突撃銃」(Sturmgewehr)の名称が使われた最初の銃*1である。 こうして紆余曲折の末、ようやく日の目を見たStG44だったが、既に銃1つで戦局が変わる時期はとうに過ぎておりドイツ敗戦の時期をわずかに遅らせる程度でしか無かった。しかし第一次大戦のMP18同様、またしてもこのドイツ製の高性能銃器は、戦後、東西の主力ライフルとその弾薬の開発に大きな影響を与え、21世紀現在まで続く自動小銃のスタンダードとなる、「アサルトライフル」の基礎となった。 StG44自体は終戦に伴い大半は連合軍に接収されたが、戦後しばらくは東西ドイツをはじめとする旧占領地域(東欧、アフリカなど)にも第一線で配備されており、冷戦の影響で西ドイツの武装制限が解除されてからは、H&K社で再生産も試みられている。弾薬は少なくとも90年代まで製造されていたようだ。珍しいところでは、パキスタンでは民間人が軍用弾の所持・使用を禁止されているため、AK47をこの銃で用いる7.92x33mm仕様に改造したものが民間の銃市場に流通していたようだ(ただし、これも2012年に禁止されている)。2010年代から続くシリア紛争では第二次世界大戦当時に生産されたものがおよそ五千挺も発見され、反政府軍によって現在も広く使用されている。現在もかなりの数がテロや紛争に使用されており、数の差こそあれAK47とほぼ同じ運命を辿っている。 余談だが冷戦時代、共産圏でもアメリカ軍の登場するテレビドラマや映画が少なからず製作されたが、本銃にキャリングハンドル等を増設したものがたびたびM16代わりに用いられている。メディア的にも数奇な運命を辿った銃と言えるだろう。
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