モデル | 全長(伸長時) | 重量 | 口径 | 装弾数 | 連射速度 | 発射形式 | 製造国 |
56式自動歩槍 | 874mm | 4.03kg | 7.62mm×39 | 20/30 | 600発/分 | S/F | 中国 |
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56-1式自動歩槍 56-2式自動歩槍 | 654(874)mm | 3.7kg 3.96kg | |||||
56-3式自動歩槍 | 876mm | 3.4kg | |||||
QBZ-56C | 557(764)mm | 2.85kg |
中国の国営626廠(慶華工具廠)*1などで製造されているAK47のライセンス生産モデル。後に中国とソ連との関係が悪化してライセンスが失効してからも製造が継続されている。そのためソ連から十分な技術指導が得られず、AKMのようなプレスレシーバーへの移行など多くの部分の改修が中国独自にすすめられた。
折り畳み式のスパイク型銃剣を標準装備している(一部の輸出型は無し)のと、フロントサイト上部がリング状のガードで覆われている点がオリジナルと異なる。銃剣をスパイク型としたのは分厚い防寒具でも貫通しやすくするためで、リングガードはAK47のサイトガード形状だと夜間戦闘でフロントサイトと紛らわしかったためである。マズルパーツを付けるためのネジ切りも廃止されている点も異なっている。
オリジナルよりも使いやすいとの評価もある一方、製造工廠や時期によって設計に差異があり、部品に互換性が無いなど統一性に欠ける。時代が進むにつれ、レシーバーがプレス加工になり、フォアエンドやストックがプラスチックになるなど改良が進むが、内部構造は「56式」のまま変わらなかった。サイドスイング式フォールディングストックモデルや短銃身モデルなど独自のバリエーションも数多く、AK系クローンの中では一大勢力を誇る。
中国製の56式自動歩槍にはレシーバー左側面の先端部に、56式か、五六式の刻印が打たれている。ベトナム戦争で北ベトナムへ供与する為に製造された個体などは、生産国を秘匿するためにM22の刻印が打たれている製品もある。
ソ連におけるAK同様中国が支援した国家に対して多数の56式が供与された。変わったところでは、フィンランドが56-2式をRk56 TPとして予備役用に相当数を輸入・配備している。90年代半ばまでアメリカにスポーター用が輸出されが、アサルトウェポン規制法により輸出が出来なくなった。同法の失効後も米中の政治的な問題によって未だに56式の輸出は認められていない。
近年はロシア側のライセンス管理が厳しくなったことで違法コピーが問題視されたが、中国側は独自の設計だとして押し通している。実際上記のように相違点は多いが、意図的に設計を改変している可能性もある(尤も、同様の例はブルガリアなどでも見られる)。
なお、混同しやすいが56式”半”自動歩槍や56式班用機槍(軽機関銃)なるモデルが存在する。これらはそれぞれSKSとRPDのライセンス生産型であり、AK47のクローンである56式自動歩槍とは名前が似ているだけで、根本的に別物であることに注意されたし。
品質に関しては高低両方の意見が述べられている。理由としては、中国軍やアメリカ向けに生産されていた時代はきちんとした品質管理がされていたが、中国軍の新式銃の採用やアメリカへの輸出禁止などでこれらの需要が無くなると、安価なAKを求める顧客向けにした製品へシフトして品質が落ちたと考えられる。*2
ちなみに、当サイトでは本銃を突撃銃のカテゴリとして扱っているが、中国軍は採用当初から現代に至るまで本銃を短機関銃として分類、運用しており、呼称も"56式冲鋒槍"となっている。これは本銃が54式冲鋒槍の後継として採用された為であるが、採用以降も射撃精度が56式半自動歩槍など長い銃身を持つライフルに劣る事などの理由から分類が変更されていない。
(主なバリエーションモデルは、『USSR AK バリエーション』の項参照)
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