ガンケース / Gun case †
持ち運ぶ際に主にライフルなどの長銃を入れるケースの事。市販されている銃のパッケージは、多くは紙やプラスチックの箱で、決して丈夫なものではなく、また取っ手がなく持ち運ぶにも便利なものではない。そこで長期の保管や運搬用に、さまざまなタイプの「ガンケース」が販売されている。
ケースには、コーデュラナイロン生地やキャンバス地などで作られたソフトタイプと、強化プラスチックや軽合金などで作られたハードタイプの二種類がある。ソフトタイプのケースは手軽な運搬用の袋だが、ハードタイプのケースは長期の保存にも優れ、ペリカン社製ケースのように内部の気圧管理まで可能な豪勢なものもある。
中には保管や携帯性よりも、隠匿を目的としたケースもある。例えば、アメリカのシークレットサービスは、周辺への配慮のために威圧的な武装を人目に晒さないよう、アタッシェケースの内部に短機関銃を内蔵したMP5Kコッファーを装備している。フィクションの世界では、敵に武装を悟られないための偽装として、メキシコで名を知られた伝説のガンマンや、イタリアの特殊機関員がギターケースなどの楽器ケースの中に愛用の銃を収めていた(前者はむしろ仕込み銃というべきか)。
日本ではエアソフトガンを携行する以外でガンケースを目にする機会は少ないが、警察などでも使用することもあるらしい。
・ソフトケース
軽便で、人の手で運ぶのに適している。ウレタンなどのクッションが仕込まれているが、ハードケースに比べると中の銃を衝撃や破損から守る効果は心許ない。が、むしろこれは、ぶつけるなどした時に破損や怪我など、周囲への被害が及ばないようにする意味合いが大きい。
・ハードケース
長方形の形状で、頑丈で付属品なども機能的に収納できるが、サイズや重量などかさばるのが難点。保管や乗物での運搬に適している。中にはM24 SWS用のケースのようにパラシュート降下にも耐えられる物も存在する。
フィクションの世界では、スナイパーが銃の運搬に使うアイテムとして登場することがある。