MAC AAT Mle1952 【軽機関銃】 †
モデル | 全長(/ヘビーバレル) | 銃身長(/ヘビーバレル) | 重量(バイポッド/バイポッド、ヘビーバレル) | 口径 | 装弾数 | 連射速度(対空モデル) | 発射形式 | 製造国 |
AAT52 | 1,145/1,245mm | 500/600mm | 9.97/11.37kg | 7.5mm×54 French | 50(ベルトリンク) | 700(900)発/分 | F | フランス |
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AANF1 | 1,145/1,245mm | 500/600mm | 9.97/11.37kg | 7.62mm×51 NATO | 50(ベルトリンク) |
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MAC58 | − | − | 26kg | 12.7mm×99 | 50(ベルトリンク) | 600発/分 |
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AAT Mle1952は1952年にフランスで開発された汎用機関銃である。正式名称は「Arme Automatique Transformable Modèle 1952:可変式自動火器1952型」で、略して「AAT52」や「AA52」と呼ばれることが多い。
第二次世界大戦後、インドシナ戦争後までフランス軍では機関銃の大部分をイギリスやアメリカから供与されたものやドイツから奪い取ったものでまかなっていたが、弾薬の補給の都合で問題が生じており、これを発端としてフランス国内のいくつかの造兵廠で機関銃が開発されることとなった。その結果シャテルロー造兵廠の案が1952年にAAT Mle1952としてフランス軍に採用され、歩兵に野戦用や陣地用として用いられたり、ヘリや車両に搭載されて使用された。なお、量産は主にサンテティエンヌ造兵廠にて行われた。
フランスは1960年代にNATOから脱退していたが、その後またNATOと共同する路線に戻ることとなった。これにあたってNATO軍と弾薬の共有をする必要が出てきたため、AAT52も7.62mm×51NATO弾仕様が開発され、AAT Mle7.62N F1(Arme Automatique Transformable Modèle 7.62 OTAN*1 F1)としてフランス軍に追加採用された。AANF1は歩兵用の立場こそミニミに取って代わられたものの、フランス軍では現在も車載用や艦載用として使用されている他、モロッコのようにアフリカでも採用している国がある。
1958年には12.7mm×99弾を使用するモデルのMAC58がシャテルロー造兵廠にて開発されたが、既にM2重機関銃が十分に供給されていたためにフランス軍に採用されることは無かった。
作動方式はFAMASに代表されるレバー遅延式のディレードブローバックで、バレルの途中にガスポートが存在しないようにシンプルだが、汚れには若干敏感な機構となっている。また、撃発はオープンボルトで行い、射撃モードはフルオートのみである。バレルは空冷式で軽量な通常仕様のバレルと、持続射撃に向いたヘビーバレルがそれぞれ用意されており、キャリングハンドルとバイポッドが直接取り付けられている。
本体はスチールのプレス加工と溶接で製作されており、伸縮可能なストックやピストルグリップなどもプレス加工で製作されている。バイポッドの他にはモノポッドを装着することができ、専用アダプターを介してM2重機関銃用のトライポッドにマウントすることも出来る。アイアンサイトはタンジェント式で、同じくフランス製のMAS49やFR-F1にも装備可能なAPX(SOM)スコープを装備することも可能である。
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