H&K HK417 【自動小銃(突撃銃)】 †
モデル | 銃身長 | 全長(伸長時) | 重量 | 口径 | 装弾数 | 発射形式 | 製造国 |
HK417 MR762/308 | 12in | 805mm(885mm) | 4kg*1 | 7.62mm×51 | 10/20 | S/F S(MR762/308) | ドイツ |
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16in | 905mm(985mm) | 4.25kg |
20in | 1005mm(1085mm) | 4.8kg |
G28 E2 (スタンダード) | 16.5in | 914mm(1003mm) | 5.8kg | 7.62mm×51 | 10/20 | S |
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G28 E3 (パトロール) | 16.5in | 914mm(1003mm) | 5.3kg |
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ドイツのH&K社が2005年に発表した、HK416の7.62mm×51弾モデル。イラク、アフガニスタンの戦場で7.62mm×51弾クラスのバトルライフルの有用性が再評価されたことから、同社がHK416と共に開発したものである。
H&Kでは、HK416と同等の10,000〜15,000発までパーツの破損や交換を必要としない耐久性を保証しており、HK416と同じく同社のAG-C/M320アドオン式擲弾発射器も装着できる。バレルは12、16、20インチが用意されており、CQBから狙撃まで対応可能である。
初期モデルでは大きく斜めにカットされた三角状のマグウェルを持ち、G3のマガジンを用いる仕様となっていたが、G3マガジンではホールドオープンに対応できないため最終的にG36のものに似た半透明マガジンが新規に設計された。
HK417は、すでにドイツ連邦軍を始め、試験的なものから本格的な導入まで、十数カ国で採用されている。特にドイツでは「G28」の制式名でHK417の発展型が開発・採用されている。G28は417の市販モデル「MR308A1」をベースとしたDMRで、アフガニスタンに投入されたと云われる。
G28はパーツの75%をHK417と共用するが、従来のアルミ合金ではなくスチール製アッパーレシーバーでボディを構成している。また、レシーバーのレール上にはシュミット&ベンダー社製のスコープ、ストックは調節可能なチークピースを備えた伸縮式スナイパーストック、ガスブロックにはサプレッサーポジションにアジャスト可能なレギュレーターを標準で備える。さらに、アッパーアセンブリの組換えにより、スタンダードコンフィグレーションと、より軽装なパトロールコンフィグレーションに振り分け可能。H&K公式サイトによれば、1.5MOAの命中精度を持つという。
HK417は、精度の点では先代のDMR(G3)に劣ると評価され、一時はドイツ軍による制式採用は見送られた。しかし、スポーツシューティング用に高精度のマッチバレルを採用したMR308A1は十分な精度を有し、操作性・携行性においてG3に勝ると評価され、最終的にG28として制式DMRの座を勝ち取った。なおHK417自体もDMRとしては用いられていないが、「G27」の制式名称を受けており、ドイツ連邦軍の特殊部隊で少数使用されているようだ。
G28に準じた仕様のモデルはHK417A2及びMR308A3としてラインナップされている。2016年にはMR308A3のKeyMod/M-LOKハンドガードモデルが米陸軍で「M110A1」として採用された。このモデルではアッパーレシーバーは従来のアルミ合金製となり、大元のM16系の特徴でもあるボルトフォワードアシストが廃されている。
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