ボフォース Ak5 / Bofors Automatkarbin 5 【突撃銃】 †
モデル | 全長(銃床折畳時) | 銃身長 | 重量 | 口径 | 装弾数 | 連射速度 | 発射形式 | 生産国 |
Ak 5 | 1,010mm(750mm) | 450mm | 3.9kg(4.5kg) | 5.56mm×45 | 30+1 | 650〜700発/分 | S/F | スウェーデン |
---|
Ak 5B | 1,010mm(750mm) | 450mm | 4.8kg(5.4kg) |
---|
Ak 5C | 852mm(667mm) | 350mm | 4.0kg(4.5kg) |
---|
Ak 5D | 815mm(555mm) | 250mm | 3.3kg(3.8kg) |
---|
Ak5はベルギーのFN社製FNCを元に開発された、スウェーデン軍制式突撃銃である。FFV-カールグスタフ社に引き続いて、現在はサーブ・ボフォース・ダイナミクス社が供給している。
スウェーデン軍では1963年よりAk4(G3のライセンス生産モデル)が使用されていたが、70年代後半以降の世界的な軍用銃の小口径化に際して7.62mm×51弾仕様のAk4は時代遅れになりつつあったため、5.56mm×45弾仕様の後継ライフルの選定が行われた*1。1970年代半ばから開始されたトライアルではM16A1、ガリル、HK33、SG540などがテストされたが、-30°Cにも達する北欧の環境への適正を勘案された結果、1984年、最終的にFNCが採用された。
1986年には、スウェーデン軍制式ライフル"Ak(Automatkarbin;突撃銃の意) 5"として配備が始まり、極寒冷地向けの改装*2を加えたモデルがFNで製造されて供給されたが、FNからのライセンスを得た当時のFFVが"CGA5C2"と呼ばれるプロトを経て、翌1987年から国内生産を開始した。
Ak5の機関部は基本的にFNCと同様で、ライフルグレネードの発射機能も残っている。もっとも、スウェーデン軍ではM203アンダーバレルグレネードランチャーを採用しているのでライフルグレネードは使用しない。
マガジンはFNC同様、M16互換であり、これと互換するドラムマガジンを装備したAk5の姿も稀に見ることができる。スウェーデン特有の木製弾頭ブランクも用意されており、使用する際は銃口に硬質ラバー製のキャップを装着する。
基本的に銃剣の着剣機能は無いものの、ストックホルム宮殿を警護する部隊に支給されているAk5にはAk4の着剣機能が装備されている。
Ak5は用途や時代の変遷に対応して各種バリアントが製造されてきた。
“Ak5B”はストックにチークパッドを追加し、イギリス製SUSAT L9A1サイト(4×25.5)を装備したモデルで、分隊長が携行するマークスマンライフルである。
“Ak5C”は短縮・近代化改修モデルで、AR系ライフルで言うところのM4のようなポジションになる。変更点としては、ハンドガードの強化とピカティニーレールの追加、銃身の短縮化と新型フラッシュハイダーの装備、伸縮調整可能な折畳式ストックへの変更、セレクターのアンビ化、ボルトキャッチの追加、折畳式アイアンサイトへの変更、専用着剣装置の装備など。これに伴い、エイムポイント製の光学照準器やナイロン製スリングの採用なども行われた。アフガニスタンやチャド、コソヴォなどに展開する前線部隊を優先して配備しており、将来的にはほとんどのAk5(B)を代替する予定のようだ。
“Ak5D”はAk5Cをさらに短縮化した現在のAk5ファミリーで最も短いバリアントで、都市戦闘用途やレンジャー部隊用に開発された。スウェーデン警察向けに“CGA5P”というAk5Dのセミオートオンリーモデルも生産されている。
転載に関しては、転載元の転載規約に従って行ってください。