デザートテック MDR / Desert Tech MDR 【突撃銃・自動小銃】 †
MDR(Micro Dynamic Rifle)は、ブルパップボルトアクションライフルSRSで知られるデザートテック(旧DTA)社が開発した、ブルパップスタイルのアサルトライフルである。2014年のショットショーで発表され、2015年から製造されている。
軍・法執行機関向けモデルはセレクティブファイア、民間向けモデルはセミオートオンリーとなる。
作動方式はショートストローク・ガスピストン。銃本体はポリマー製で、レシーバー上部にはピカティニーレールを備える。フリーフローティング銃身を採用しており、高い精度を持つ。
モジュラー構造を採用しており、各種口径や銃身長はツールを使って短時間での換装が可能(口径変更の際は、バレル/ボルトヘッド/マガジンウェル・アダプターを交換する)。詳細は不明であるが、工夫されたバレル保持システムにより、これらのパーツの交換後も再ゼロインの必要はない設計であるという。
コントロールは弾倉挿入口の後方に設けられたボルトリリースボタンをはじめ、セイフティレバーやマガジンリリースボタンなどの操作系は、完全にアンビデザインとなっている。
排莢は特殊なフォワード・イジェクト方式で、FN F2000などと異なり、排莢口に装着したカバー*1が排出された空薬莢をキャッチしたのち、前進するボルトの作用で前方に飛ばす方式となっている。このため、排莢口カバーを取り外すと従来のように機関部側方に排莢する。
排莢口は左右に備えられ、排出側とは逆側に被せるカバーには、エキストラクター機構*2が備わっている。これらカバーを付け替える事で排出側を左右変更可能である。
カバーの脱着は、ツール代わりに薬莢一つさえあれば僅か10数秒で可能となっており、排莢方向の変更・排出不良時の排莢方式の変更などが容易となっている。
現行モデルでは、以下の改良が施されている。
・チャージングハンドルが、リバーシブルタイプからアンビタイプへ変更
・ホールドオープン用ノッチをハンドル操作溝に追加
・マガジンリリースボタンを弾倉挿入口の前方にも追加
・ハンドガード側面の追加レールを廃止し、代わりに放熱用の肉抜き穴を追加
・排莢口カバーの小型&平面化
・標準装備されていたフリップアップ式フロントサイトを廃止
また、オプションでハニーバジャーやX95のように、ハンドガード内にOSS社のサプレッサーを収納する幅広タイプのレシーバーも用意されている。
バリエーション(コンセプトモデルを含む) †
モデル | 特徴 |
MDR | スタンダードモデル。16インチバレル |
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MDR-C (旧名称:MDR CQC) | コンパクトモデル。10.5インチバレル。全長549mm 95式自動歩槍に似たトリガーガードと一体化するフォアグリップを装着 |
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MDR エコー | ロングモデル。19インチバレル。全長762mm バレルだけでなく、ハンドガードも延長されている 6.5mm Creedmoorと.22-250 Remingtonに対応 |
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MDR コンプライアント | サイズはエコーと同じ エコーでは使えない6.8mm×43 SPC/7.62mm×39/.300 AAC Blackoutに対応 |
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MDR フューチャー | 9mmと.22 LRに対応した短機関銃モデル サイズはスタンダードと同じだが、フォアグリップを装着している |
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