パンツァーファウストIII / Panzerfaust III 【対戦車擲弾発射器】

110mm個人携帯対戦車榴弾
モデル全長重量発射筒口径弾頭最大口径装弾数製造国
パンツァーファウスト31200mm12.9kg60mm110mm1ドイツ
パンツァーファウスト3-T13.3kg
パンツァーファウスト3-IT14.4kg
パンツァーファウスト3-IT-60015.1kg
パンツァーファウスト3-BKF13.3kg

 ドイツのデュナミト(ダイナマイト)ノーベル社(Dynamit Nobel AG)が開発した携帯式対戦車擲弾発射器。1978年、西ドイツ陸軍(当時)の要請によって、パンツァーファウスト44の後継として開発に着手され、1992年、統一後のドイツ連邦軍に制式採用された。

 本体は使い捨てのカートリッジ(HEAT弾頭&カウンターマス)と、再使用が可能な照準・発射装置から構成されている。外見はRPG7に似ているが、発射筒ごと再利用が可能なRPG7とは違い、こちらは発射筒の部分も使い捨てとなっており、この内部に発射薬とカウンターマスが収められている。発射方式はRPG-7同様に弾頭は無反動砲式で、発射された直後にロケットモーターを点火し飛翔する。発射時には鉄粉製カウンターマスが後方に10mほど噴出し反動を相殺するために、発射炎(バックブラスト)が少なく、建物内部からも発射可能である。照準器とつながったストック、グリップ、フォアグリップ部分は再使用される。このグリップ部はH&K社社で製造されており、同社の刻印とG3/MP5系と類似したセーフティセレクターが付いている。

 弾頭は各種あるが、その全てがHEAT(対戦車榴弾)もしくはその発展型である。最初期のパンツァーファウスト3では単体のHEAT弾頭によってRHA換算で700mmもの貫通能力を誇り、有効射程は対静止目標で400m、対移動目標で300mとこれは現代でも指折りの威力である。
 また特徴的なのが、弾頭先端の伸縮式のプローブである。通常のHEAT弾はメタルジェットを形成する為の最適距離を取るために固定のプローブを備えたものが多いが、パンツァーファウストIIIではこれを伸縮式とすることで、縮めた状態では軽装甲や建築物に有効なHESH弾頭として機能するよう設計されている。
 対戦車用途に特化したパンツァーファウスト3-T以降のモデルでは、このプローブを大型化し、中にもう一つ弾頭を内蔵することでタンデム弾頭*1としている。対戦車用途では先端部弾頭が収まるプローブを伸ばしてから発射し、メイン弾頭より先に先端部弾頭を複合装甲の表層や爆発反応装甲に着弾、起爆させてこれら装甲を無力化することにより、メイン弾頭が最大の威力を目標に対し発揮させる事が出来る(RHA換算で800mm)。また先端部弾頭を縮めた状態ではHE弾頭として機能し、軽装甲目標や建築物目標相手にも効力を発揮させる事が出来る。

 パンツァーファウスト3-IT-600という射程や命中精度の向上が為されたモデルも存在する。これはパンツァーファウスト3-ITに、搭載されたレーザー測距計と角速度計による測定値を元にコンピュータで的確な照準点を示す事が可能な照準器「IS 2000」を搭載する事により、射程距離を目標の動静問わず600mまで延伸したモデルである。また、この照準器IS 2000は単体では夜戦に対応していないが、暗視装置「NSA 80」を追加する事で夜戦が可能となる他、パンツァーファウスト3-IT以前の弾頭、及び発射機にも対応しており、それらにこの照準器を搭載した場合には呼称の後ろに「-600」*2が追加される。

 また、対戦車用途以外の弾頭を用いるモデルとして、パンツァーファウスト3-BKFがある。これはバンカーなど鉄筋コンクリート建造物などを標的とした弾頭で、RHA換算で100mm、コンクリートで360mmの貫通性能を持つHEAT弾頭の後方にHE弾頭が備えられたもので、これにより強固な遮蔽物の後方に隠れた標的への攻撃を可能としたモデルである。

 戦車を正面から撃破できる強力な貫通力(最大700mm以上の圧延均質装甲板を貫通できる)を持ち、人員携帯型ロケット弾としては最大級の貫通力がある。取り扱いも簡単で安価な事からドイツ以外でも、スイスでは「PzF84」、日本では「110mm個人携帯対戦車榴弾」の名前で採用、ライセンス生産されている。陸上自衛隊ではLAM(Light Antiarmor Munition:軽対装甲火器)と呼ばれており、また砲ではなく消耗品扱いの個人装備用弾薬として配備されている。

登場作品ジャンル使用者備考
CHILL漫画高野 亮児陸上自衛軍の払い下げ品
HOME FRONT項目参照
MAG項目参照
WarRock項目参照
アウトブレイク・カンパニーアニメ自衛官第10話
イノセント・ヴィーナス項目参照
学園キノ項目参照
ガンサバイバー2 バイオハザード CODE:Veronica項目参照
ガンスリンガー・ガール項目参照
ギルティクラウン項目参照
クレヨンしんちゃん項目参照
ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり項目参照
コーデッドアームズ項目参照
コール オブ デューティ: ゴースト項目参照
攻殻機動隊項目参照
サイコブレイク項目参照
新世紀エヴァンゲリオン項目参照
第九征空騎兵師團漫画伊王野 アカツキ-
太陽の黙示録項目参照
とある魔術の禁書目録項目参照
ドラゴンヘッド漫画岩田
バイナリー ドメイン項目参照
バレットガールズ項目参照
ふらいんぐうぃっちアニメランボー風の男映画『High Speed Soldier』(ランボーのパロディー)のジャケットイラスト
フルメタル・パニック!項目参照
ヘヴィーオブジェクトアニメ戦場お掃除サービスのオペレーター第21話
魔法少女沙枝ゲーム楠 沙枝110mm個人携帯対戦車榴弾
魔法の力で出す
小説
メタルサーガ ニューフロンティア項目参照
ワイルダネス項目参照

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最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 漫画 ワイルドだネスに出てきてたけどそこでもなんかRPGみたいな再装填してたなぁ -- 2015-07-24 (金) 07:21:36
  • ↑そういえばあれもパンツァーファウストでしたね。あまりに流れが自然なので、見過ごしてましたよ。 -- 2015-07-24 (金) 09:23:34
  • すんごい亀レスやけど よく見たらちゃんと付け替えてから再装填してた 面倒臭いね -- 2016-03-08 (火) 18:19:29
  • 全部使い捨てって思ってる人がたまにいるけど、発射後は発射筒だけが使い捨てで、引金室と眼鏡は再利用されるからね。自衛隊向けのPzf3では引金室がオーバーホールされてて、担当は豊和工業(IHIエアロスペースからの下請け)ね。 -- 2016-04-12 (火) 00:33:30
  • 本文中のプローブが伸縮可能な信管であるとの出典はなにでしょうか?確か弾底点火弾底起爆信管だったと思うのですが -- 三流陸曹? 2016-11-06 (日) 14:45:15
  • 伸縮してるのはタンデムの前側HEAT弾頭が収まった物なんだよな。因みに前後とも弾底信管であってますね。 ttp://matome.naver.jp/m/odai/2142216849429140101/2142217053931564803 -- 2016-11-06 (日) 15:09:49
  • この図は形状的に第二世代以降のものだと思われるが、やってる事は第一世代のも同じなのかな。タンデムとは聞いてたが先頭炸薬はほんと申し訳程度なのね。 -- 2016-11-06 (日) 15:20:07
  • タンデム型も伸縮するんですね(今更)単弾頭のプローブは単にスタンドオフ取る為の棒ですし。何処から伸縮式の信管何て出てきたんでしょうか? -- 三流陸曹? 2016-11-06 (日) 19:47:38
  • パンツァーファウスト3の日本語Wikipediaの記事がそうだから多分そこからだろう。しかしこの前のM2といいこれといい本当に自衛官居るのこのサイトって感じだな・・・ -- 2016-11-06 (日) 20:45:37
  • 見ててアレだったので一つ編集してみました。 -- 2016-11-07 (月) 00:26:47
お名前:


*1 タンデム弾頭とはメインの弾頭とは別に、弾の先端部にもう一つの弾頭が備えられた形式の弾種の事。
*2 射程距離600mの意味。

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Last-modified: 2017-09-24 (日) 04:58:54 (62d)