キャデラック・ゲージ ストーナーM63 / Cadillac Gage Stoner 63 【突撃銃・汎用機関銃】 †
AR15の設計者であるユージン・ストーナーが、1962年に設計開発した可変銃。基本は突撃銃だが、部品の交換でカービンや、軽/重機関銃と、あらゆる用途に対応できる様に作られた。 本銃の大きな特徴として、レシーバーの上下を入れ替えることが出来るという点が挙げられる。この特徴のため、本銃はパーツを交換することなく給弾方向の上下・排莢方向の左右を入れ替える事が出来るという非常に斬新な機構を有していた。また、コッキングハンドルはハンドガード上(または下)に設置されているため、利き手の左右を問わずコッキングが行えるというアンビ化の試みも行われていた。 しかしシステムは画期的だったのだが、機関銃としては強度で劣る、ライフルとしてはやや複雑と、「帯に短し、襷に長し」といったジレンマも抱え込むことになった。アメリカはベトナム戦争の最中であり、制式小銃としては現行のM16A1をより普及させるべきと決定されたため、本銃が一般部隊で制式採用されることはなかった。 その後、ストーナー63の設計から発展したストーナー86とストーナー96が、それぞれアレス社のシュライク5.56と、KAC社のストーナーLMG(ストーナー99)の技術的ベースとなっている。ストーナーLMGは過去にアメリカン・ライフルマンTVの特集番組で、試作品の実射を披露している。老齢のリード・ナイト氏本人が、グリップの保持のみで銃を頭の上まで持ち上げてフルオート射撃、その状態を二十秒近くも保ったまま、時には片手射撃すら行いながら後ろを振り向いてインタビューに答え続けるなど、驚くべき軽量さと制御性を披露するパフォーマンスを行った。 2009年のショットショーにおいてはKAC社が「Chain SAW」というその名の通りチェーンソー型グリップを持つ軽機関銃(分隊支援火器)のプロトタイプを出品している。人間工学的な革新を求めてデザインされており、射撃は腰だめで行う。ストックもなく代わりにチェーンソーと同じトリガーグリップが装備されている。なお、出品されたプロトタイプには37mmのアンダーバレルグレネードランチャーが装備されていた。 2017年にはKAC社によってストーナーLMGから発展した「LAMG」が開発されている。 なお、1990年代にはアメリカのロビンソン・アーマメント・カンパニー(Robinson Armament Company)から、M63の復刻版である「M96」が生産されていた。銃身とガスシステムを交換してカービンとしたり、オリジナル同様に限定的ながらモジュラー構造による変身システムを継承していた。 各種バリエーション †
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