スプリングフィールドXD / Springfield XD 【自動拳銃】 †
スプリングフィールド社が販売している自動拳銃。
元となったのはクロアチアのHSプロダクト社が開発した自動拳銃「HS2000」である。XDピストルは、アメリカのショットショーに出品された際、HS2000に目を付けたスプリングフィールド社によって、アメリカ市場での販売権を買い取られ、自社ブランドとして「eXtreme Duty pistol」の名を与えられたOEM製品である。
グロックと同じくグリップ・フレーム材質にポリマーを採用し外見も似ているが、グリップセイフティと独特の意匠のスライドが大きな差異となっている。また、スライド後部にコッキングインジケーター、上部にはエキストラクター(排莢用のツメ)に似たローディングインジケーターを備え*1、撃発もグロックの変則ダブルアクションオンリーに対し、シングルアクションである。価格もグロックシリーズの600ドル前後に対して、XDシリーズは450ドル前後とより安価となっている。
日本での注目度は低いがアメリカ本国では非常に人気が高く、品薄状態が続いている。そのためベストセラーは確実とも言われており、今やスプリングフィールド社最大のドル箱商品となっている。
2009年のショットショーでは、カスタムショップとしての腕を揮ったXDのカスタムモデル「XDM」を公開した。マウントレールの横溝が2つから3つに増え、リアサイトをノバックタイプに変更、グリップのフィンガーグルーブの形状はより握りやすく改良されている。さらにバックストラップを独立化し、グリップを射手の手に合ったサイズに変えることができるようになった。2011年時点で、銃身長が異なる3種に、グリップの短いXDMコンパクトを加えた計4種がラインナップされている。
モデル | 解説 |
XD サービス | 標準モデル。銃身長は4インチ(102.5mm)。 |
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XD コンパクト | XDのショートグリップモデル。銃身長は4インチと5インチ(127mm)の2種。 口径は.45ACP弾モデルのみ。 |
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XD サブコンパクト | 最も小型のモデル。銃身長は3インチ(79.5mm)。 |
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XD タクティカル | サービスのバレルを5インチに延長したモデル。 当然携帯性は低下しているが、射程の改善やリコイルショックの制御が容易になっている。 法執行機関・軍での採用や射撃競技での使用を見込んだもの。 |
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XD ポーテッド V-10 | サービスからの派生モデル。スライド先端上部に10個のバレルポートが空けられている。 |
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XDMシリーズのモデルは以下の通り。
モデル | 解説 |
XDM4.5 | 標準の4.5インチバレルモデル。9mm×19(19+1)、.40S&W(16+1)、.45ACP(13+1)の3口径に対応。 |
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XDM3.8 | 3.8インチバレルを採用したショートモデル。9mm×19(19+1)、.40S&W(16+1)の2口径に対応。 |
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XDM3.8コンパクト | 上記3.8をショートグリップ化した最小モデル。9mm×19(13+1)、.40S&W(11+1)、.45ACP(9+1)の3口径に対応。 |
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XDM5.25コンペティション | 競技向けの5.25インチバレルモデル。スライド上部にポートあり。 9mm×19(19+1)、.40S&W(16+1)、.45ACP(13+1)の3口径に対応。 |
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