ダブルアクション / Double action †ハンマーが起きてなくても、トリガーを引く力でハンマーが連動して起きる(コックされる)機構のこと。一回のトリガー動作でハンマーがコッキングと発火(ファイアリング)、二つのアクションを行うところからこう呼ばれる。DAとも略される。ハンマー操作なしで連発が可能で、撃発に失敗(雷管をハンマーor撃針が叩いたにも関わらず炸薬が点火しない)した場合の再撃発もトリガー操作だけで素早く行える*1利点がある。 リボルバーの場合、ハンマー操作を経ながらでなければ連発できないシングルアクション式の銃より使い勝手が良い。しかし、トリガーにハンマーを起こす力がかかる分、シングルアクションよりも引き金を引く距離(トリガーストローク)が長く、かつトリガープルが重い。その分、不用意に引いて暴発させてしまうリスクは低くなるものの、ガク引きを起こしやすくなる。 自動拳銃は通常、シングルアクションであってもスライドを引いて初弾を薬室に送り込む操作でハンマーが起きる上、次弾からも発砲で後退するスライドによってハンマーがコックされることから、ダブルアクションリボルバーのような速射性という利点はすでに備えている。 従来、ダブルアクションはシングルアクションと併用可能なものだったが、後述のダブルアクションオンリーの機構が登場したことから、区別する意味でそれまでのダブルアクションを「コンベンショナル・ダブルアクション(Conventional double action)*2」と呼ぶ場合もある(表記上は「DA/SA」などとされることが多い)。 更に近年では、スライド操作の際ストライカーを70%ほどコッキングしておくことでトリガープルを軽くした変則DAOのグロックシリーズが台頭し、以降の自動拳銃の設計に大きな影響を与えた。ワルサー P99QA、S&W M&Pなど他社の自動拳銃に、同様のトリガーアクションを採り入れたモデルが登場する契機ともなった。 ユニークなダブルアクション機構として大宇 K5に採用されているトリプルアクション*3がある。基本はコンベンショナルダブルアクションと同じ動作であるが、FN ハイパワーのSFSと同じようにコック状態からハンマーを押し戻すことが出来る。その後再度発砲する際はそのままトリガーを引けばよい。この時ハンマーはデコック位置にあるがハンマースプリングはコック状態のため、DAよりも軽いトリガープルで引くことが出来る。 最新の10件を表示しています。 コメントページを参照
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