ミルコー MGL / Milkor MGL 【擲弾発射器】

ミルコー MGL140
モデル全長(伸長時)重量口径装弾数製造国
MGL Mk1556mm(776mm)5.3kg40x46mm6南アフリカ
MGL-140661mm(787mm)6.0kg40x46mm6アメリカ
M32A1 MSGL648mm(739mm)6.6kg40x46mm
40x51mm

 南アフリカ共和国のミルコー社が1981年に開発した6連発型軍用リボルビング・ グレネードランチャー。連発型グレネードランチャーの先駆けともいえる製品である。MGLとは「Multiple Grenade Launcher」の略称。
 
 弾薬はNATO規格の40x46mmを使用。ダブルアクションのリボルバー拳銃のように装填、排莢を手動で行い、トリガーを引く度に自動で次弾を発射可能である。ただしシリンダーが巨大なため回転動力にはバネを利用しており、事前に手動で巻いておく必要がある。バネのリテンションはシリンダーを掴んで左に回し続けることで行われる。
 放物線軌道に合わせた俯仰で着弾位置を調整する点は従来の擲弾発射器と同様だが、コリメーターサイトが標準装備されているため、容易に狙いを付けることが出来る。ストック?も上下に角度調整が可能になっており、どんな発射角度でも射手が肩付け保持したままサイトを覗けるよう設計されている。

 1983年に南アフリカ国防軍でY2の名で制式化されたのを皮切りに、世界各国で採用されていった。1996年にはユーザーからのフィードバックを受け、改良された『MGL Mk1』が開発され、さらに2004年には『Mk1S』と『Mk1L』が登場している。Mk1S・LではMk1のアルミ合金製フレームがステンレスになって強化され、フォアエンド部に4面のピカティニーレールが追加された。Mk1Lでは非殺傷弾をはじめとするより多くの弾薬に対応できるよう、シリンダー(弾倉)の長さが140ミリに延長されている。

 MGLの国内外の販売は、当初ミルコーと契約した同国のアームスコー社が行っていた*1が、1991年からは同年に設立されたダネル社が行っている。2005年にはアメリカのAAMI(エイブラムス・エアボーン・マニュファクチャリング)社が、MGLクローンの製造・販売を行う「ミルコーUSA」社*2を設立。アメリカ国内でのMGL製造をスタートさせ、Mk1SやMk1Lをそれぞれ、MGL105、MGL140として製造・販売を行っている。2006年には同社のMGL140がアメリカ軍に採用された。
 MGL140は、同じくAAMI資本下にあるVLTOR社製のクアッド(四面)レイアウトのピカティニーレールハンドガードや、M4カービン用のバットストックを装備したモデル。MGL140は2006年にアメリカ海兵隊で『M32』として採用された。制式名『M32』は試験を行った第2海兵師団第3大隊(3/2)に由来する*3
 2012年にはMGL-140をベースに、より薬莢長の長い40x51mmなどの中速弾に対応する為に各部品が強化された改良モデル「スーパーシックス MRGL(Multi-Range Grenade Launcher)」が登場した。中速弾を使用することで射程をほぼ倍(800〜1200m)に増やすことが出来るという。
 2014年にはUS SOCOMの要請によりスーパーシックスMRGLのバレルを短縮する(12in→8in)ことによってM32と同クラスの重量を実現したモデルが開発され、US SOCOMには『Mk14 Mod 0』、海兵隊には『M32A1 MSGL(Multi-Shot Grenade Launcher)』として採用された。ミルコーUSA社ではM32A1を他ユーザー向けにも販売している。

 本国南アフリカ軍を含め世界各国の軍・法執行機関で採用されているほか、クロアチアRH Alan社ではクロスライセンス契約により『RGB-6』の名称で生産されている。

登場作品ジャンル使用者備考
007(ゲーム)項目参照
Combat Arms項目参照
CSI:NYTVドラマNYPD暴徒鎮圧部隊第5シーズン
『死者の書』中にて
G.I.ジョー項目参照
KILLING FLOOR項目参照
LAWMAN項目参照
RED/レッド項目参照
SOCOM: U.S. Navy SEALs項目参照
WarRock項目参照
ZIG World Can't Allrow Teller?項目参照
アイアンマン項目参照
青春×機関銃項目参照
あそびにいくヨ!項目参照
アルティメット項目参照
アルドノア・ゼロアニメアセイラム・ヴァース・アリューシアMGL140
煙幕弾を使用
第3話
アンチャーテッド項目参照
インセプション項目参照
ウルヴァリン:X-MEN ZERO項目参照
エクスペンダブルズ項目参照
エレベーターアクションデスパレードゲームザック・A・レインウォーター
イリーナ・イザベラ
ステージ1のボス戦で使用
エンド・オブ・キングダム項目参照
オペレーション・フラッシュポイント項目参照
学園大戦ヴァルキリーズ 暴力の王国項目参照
烏丸学園ガンスモーキーズ漫画千川歩エアガン
ガンサバイバー4 バイオハザード HEROES NEVER DIE項目参照
キャプテン・アメリカ項目参照
グランド・セフト・オートV項目参照
劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス項目参照
ゴーストリコン アドバンスウォーファイター2項目参照
コール オブ デューティ: ゴースト項目参照
コール オブ デューティ: ブラックオプスII項目参照
紅殻のパンドラアニメ制服第2話
コンビニDMZ項目参照
さばげぶっ!項目参照
シティーハンター 新宿プライベートアイズ項目参照
スーパーマン項目参照
スペックオプス ザ・ライン項目参照
ゼロイン(作品名)項目参照
ソードアート・オンライン項目参照
ターミネーター: 新起動/ジェニシス項目参照
大乱闘スマッシュブラザーズXゲームソリッド・スネーク最後の切り札
デス・レース項目参照
トランスフォーマー(2007)項目参照
ニンジャ・アサシン映画SEK隊員ラストで閃光弾を発砲
バイオハザード5項目参照
バイオハザード ザ・マーセナリーズ 3D項目参照
ハウス・オブ・ザ・デッド
〜スカーレット・ドーン〜
ゲームライアン・テイラー
ケイト・グリーン
イベントでは5発、アイテムでは2発
パトリオットデイ映画FBI HRT隊員
バトルフィールド 4項目参照
パニッシャー項目参照
バリスティック項目参照
ハルク項目参照
バレットウィッチ項目参照
ファークライ2項目参照
ヘルシング項目参照
マーセナリーズ2 ワールド イン フレームス項目参照
魔女っ娘ア・ラ・モードIIゲームマリーメイア・グローリー魔法銃
ストックレス
フォアグリップレス
マトリックス項目参照
メダル オブ オナー ウォーファイター項目参照
メタルギアソリッド2項目参照
メタルギアソリッド4項目参照
メタルサーガ ニューフロンティア項目参照
ルパン三世項目参照
レポゼッション・メン項目参照
ワイルダネス項目参照
ワイルド7項目参照

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最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 米軍の話をしているなら数にしろ種類にしろ必要なだけです。強いて言うなら大体シリンダー内の6発に加えて5連のパウチ1,2個というところですね。 -- 2017-03-26 (日) 09:44:06
  • ゴム弾とかを除けばグレネード弾は1発2-300gもあるからそんなにホイホイ持ち運べはしない。
    弾薬を多く持っても重くて機動性が落ちて他の兵士の足を引っ張った、なんて事になったら本末転倒。 -- 2017-03-27 (月) 13:53:34
  • オメガ7だとクレイモア用のバッグに40発入るとかいってましたし、火力に限りがある特殊部隊なんかだと多めに持ってたりするんでしょうね。 -- 2017-07-15 (土) 08:08:14
  • パトリオットデイでFBI HRT隊員がMGLを使用。 -- 2017-09-09 (土) 21:41:49
  • ランペイジでもドウェイン・ジョンソンが使ってた。 -- 2018-05-27 (日) 15:58:04
  • ミルコー社は現在も南アフリカでMGLを製造し続けているのでしょうか? -- 2018-07-24 (火) 23:16:51
  • クロアチアでの製造者が間違ってたので修正。RH Alan社ではなくMADLERD社です。ソースはttps://www.aalan.hr/editorial-by-president-of-the-managing-board-of-government-agency-alanとhttps://www.madlerd.hr/index.php -- 2022-11-09 (水) 23:45:19
  • 漫画異世界召喚おじさんの銃無双ライフ〜サバゲー好きサラリーマンは会社帰りに異世界へ直帰する〜にて古賀大介が使用、元々はエアガンだが異世界に行く特典で異世界でのみ実銃化する -- 2023-02-24 (金) 11:23:40
  • 漫画天空侵犯で相川配下の仮面の一人グレラン仮面がM32A1を使用、ドットサイトフォアグリップ装着。 -- 2023-06-10 (土) 22:10:46
  • 漫画天空侵犯で相川配下の仮面の1人グレラン仮面2が使用、最初に登場したグレラン仮面のものと同一モデル。 -- 2023-09-07 (木) 06:53:39
お名前:

*1 MGLがアームスコーによって開発されたとする誤解はこのため。
*2 ミルコーUSAは米国内での製造・販売権を持つのみで、南アフリカのミルコー社とは全く提携や協力関係は無い。
*3 M27等と同様

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