ネメシス / Nemesis †
1993年、デンマーク=アメリカ合作映画
監督:アルバート・ピュン
・ストーリー
バイオテクノロジーの応用・サイボーグ施術が全盛の2027年。そんな栄華を極めている裏側で、世界各地では凶悪犯罪が多発していた。特にサイボーグ人間が創造主(人間)に反旗を翻し、警察と激しい抗争を繰り広げるまでに至った。
ロサンゼルス市警所属の潜入捜査官アレックス・レイン(オリバー・グラナー)は、サイボーグ絡みの重犯罪を担当する言わばサイボーグ専門の掃除人。彼は元々刑務所暮らしであり、現在の上司ジャード(マージョリー・モナハン)にスカウトされた身。危険な仕事をこなしているため、身体を失うことがあってもサイボーグ化手術で“修理”され、半ば強制的にサイボーグ狩りをさせられていた。
だがある潜入捜査で瀕死の重傷を負い、身体の大部分のサイボーグ化を余儀なくされ、そのショックで人間としての尊厳を失ってしまう。麻薬に溺れ、犯罪組織の仕事にまで手を染めてしまうが、取引の最中にロス市警捜査官・マリオン(トム・マシューズ)の奇襲を受け拉致されてしまう。
収容所に監禁されていると、ロス市警長官のファーンズワース(ティム・トマーソン)が面会に来てある話を持ちかけてきた。それは、かつての上司・ジャードがロス市警の機密データを奪取、テロリスト集団・ハマーヘッズに売り渡す企みを阻止せよとのこと。高額の報酬(金と麻薬)と引き換えに、アレックスにジャードを探し出させようというのだ。
利用されることに嫌気が差していたアレックスは最初は拒否するが、心臓に高性能爆弾が埋め込んである事実を知り、渋々第一線に復帰するのだった―――
・作品解説
作品ジャンルとしてはサイバーパンクに該当するのだが、中盤以降はインドネシア・ジャワ島が舞台になるので何とも南国&アジアンテイスト溢れる奇妙な印象を受ける(監督がハワイ出身だからか?)。また、サイボーグとロボット(アンドロイド)の区別がつかない時があり、度々視聴者を混乱させている。続きモノを思わせるラスト*1をしており、実際4作目まで制作されるが全くの別物と考えたほうが良い(主演の俳優も変更されている)。『ターミネーター』や『エイリアン2』から受けた影響が多く見られるなど、B級作品のお約束要素満載の映画。
そうした中でスパス12のセミオート射撃や、MP5Kを使った回転床撃ちは作品の個性が光る演出だ。特に後者の回転床撃ちは後々の映画作品に影響を与えることに。『ジャッジ・ドレッド』や『アンダーワールド』では、同様のシーンが確認できる。
2010年冬には、CGによる修正を施した『Nemesis v2.0』がリリース予定(DVD版)。
LAPD関係者 †
サイボーグ †
ハマーヘッズ構成員(Red Army Hammerheads) †
シャングルーの民間人 †