全長 | 重量 | 口径 | 装弾数 | 発射形式 | 製造国 |
1103mm | 4.32kg | 7.62mm×63 | 8 | S | アメリカ |
スプリングフィールド M1903の後継として開発された自動小銃。 制式名称は「U.S.Rifle Cal.30.MODEL1」だが、一般的には開発者ジョン・C・ガーランドの名前を取って「M1ガーランド」と呼ばれる。
1936年にアメリカ陸軍の制式小銃として採用され、第二次大戦や朝鮮戦争でアメリカ陸軍の主力小銃として活躍。 特に第二次大戦では、諸外国が1発ごとに手動でコッキングと挿弾を必要とするボルトアクション式の小銃を主力としている中、照準したまま連続して8発撃てるセミオート銃は絶大な威力を発揮。また当時としては異例の統一規格の採用により、ガーランド同士なら部品の共用が可能な整備性の高さも示し、気難し屋のパットン将軍をして「俺はM1(ガーランド)以上の素晴らしい武器を見たこと無い」と云わしめた。
このように当時としては画期的な歩兵銃であったM1ガーランドだが、欠点もある。それはクリップ装填式を採用したことにより、その構造上、撃ち切っていないクリップに追加で弾を装填することが非常に手間であったこと。また、弾切れになるとクリップが自動排出されるその際「チャキ−ン!!」と独特の甲高い音が鳴ったことである。排出音については、当初、銃撃戦において相手側はそれを気に留めることができる状況ではないだろうと考えられたが、戦中戦後の証言によると、当時の日本軍兵士たちはその音を確かに聞き分けてしまっていたようだ。
また、銃身長を18インチに短縮したモデルも製造された。空挺部隊や戦車兵の護身用として、折畳み式ストック?の「M1E5」と従来のストックのままの「T26」が製造されている。大戦末期に15000挺のオーダーが出されたが、1000挺製造された時点で終戦となった。18インチ銃身モデルは「タンカー・ガーランド」の通称がよく知られているが、これは戦後に民間市場で販売された際につけられた名称である。
自衛隊も64式小銃を制式採用するまで本銃を使用しており、特別儀杖隊である第302保安中隊ほか、ファンシードリル隊の儀仗銃として今なお現役である。またアメリカでも、一部の陸軍の士官学校やリクルーター*1に協力的な学校(特に公立の高校)で、整列や行進の際の姿勢矯正などの名目で、現在も使われているケースがあるようだ。
・Springfield M1 Garand
・US M1 Rifle (Garand) ムービー
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