DE M24柄付手榴弾 / Stielhandgranate 24 "Die Kartoffelpresse" †
モデル | 全長(弾頭部全高:マウント部含む) | 弾頭部直径 | 重量 | 炸薬 | 炸薬重量 | 遅延時間 | 製造国 |
24 | 356mm(77.8mm:86.5mm) | 60.5mm | 595g | TNT | 170g | 4〜5秒 | ドイツ |
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39 | 406mm | 70mm | 624g | TNT | 198g | 4〜5秒 |
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43 | 356mm | 70mm | 624g | TNT | 165g | 5.5〜7秒 |
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ドイツで1924年に開発された手榴弾で、フィクションで比較的頻繁に登場する柄付手榴弾である。第二次世界大戦を舞台とした映画・ゲームではドイツ兵の定番火器として登場し、名前はともかく、その姿は広く知られている。
柄は、投擲距離を延ばすために取り付けられたもので、その独特の形状から「ポテトマッシャー(ジャガイモ潰し器)」とも呼ばれた。同時期にアメリカで使用されていた「パイナップル」の愛称で知られるMk2破片手榴弾と違い、基本的には炸薬による爆風でのみ殺傷する攻撃型手榴弾で、有効加害範囲は10m。防御型手榴弾として使用する場合は、破片形成用のスリーブを弾頭に装着した。
発火方式は摩擦式で、柄の尻にあるボトルキャップ型の安全カバーをはずして、柄の内部に収納してある紐を引き抜くことで発火する。使用する際には、指や手首にこの紐を巻きつけることで、投擲と同時に信管を作動させることもできた。フィクションではMk2のようなピンを引き抜いて投げる描写が時折見られるが、現実にはそのようなピンは存在しない。
改造して使われることもしばしばあったようで、針金などを使用して6つの弾頭を追加してくっつけた集束爆弾というものがあり、敵戦車に接近して履帯を破壊したという記録もある。さらにはカンプピストルの前身となった信号拳銃で使用された即興弾頭の卵型柄付手榴弾は、前線で同軍のM39卵型手榴弾にこの手榴弾の柄を取り付けたものである。
また、1939年には、M24を元に「M39柄付手榴弾(Stielhandgranate PH 39)」と「M39煙幕手榴弾(Nb. 39 Nebelhandgranate)」が作られた。前者はM24とサイズは若干異なるものの、よく似た外観の柄付手榴弾で、信管も同じ摩擦式のBZE24である。最も大きな違いは信管を発火するための引き紐にある。M24では柄尻のメタルキャップを外すと、中の磁器製の重し玉が、結び付けられた引き紐ごとまろび出る仕組みだったが、M39では柄尻のキャップに引き紐が直接つながれ、キャップを外せば引き紐も引き出されるように改良された。後者は、外観はM24とほぼ同様ながら、弾頭底部にスモークを噴出するための穴が設けられており、後期型の39bでは夜間でも見分けやすいよう柄に白の識別帯が追加された。
1943年には後継となるM43が開発された。信管にM39と同じBZE39を採用しており、弾頭部に特徴的なツマミが追加された。
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