MOM ゲパード / MOM Gepárd 【対物小銃】

ゲパード M1
 
モデル全長重量口径装弾数発射形式製造国
M11570mm19kg12.7mm×108
12.7mm×99
1ハンガリー
M1A120.5kg
M21536mm16kg12.7mm×108
12.7mm×99
5/10S
M2A11266mm13kg
M2A21000mm7kg
M31880mm20kg14.5mm×1145/10S
M41450mm17kg12.7mm×108
12.7mm×99
5/10S
M51465mm13kg12.7mm×108
12.7mm×99
5
M62040mm22kg14.5mm×1145S
GM6 Lynx1126mm/928mm(銃身収納時)11.5kg12.7mm×108
12.7mm×99
5S

 1987年、ハンガリー軍は軽装甲車両の破壊や長距離狙撃を目的とした対物ライフルの開発に着手。そのプロジェクトの中で、1990年に完成したのが「ゲパードM1 アンチマテリアルライフル」である。生産はMOMウォーターメジャリング・テクニック コーポレーションが行っている。ゲパードとはチーターのハンガリー語名である。深草色のボディと装飾性の希薄な作りで、旧共産圏に属していた東欧圏らしい無骨なデザインとなっている。

 M1は元々旧ワルシャワ機構の制式重機関銃弾である12.7mm×108弾仕様のライフルだったが、ハンガリーの自由化後は、NATOの制式重機関銃弾である12.7mm×99(.50BMG)弾仕様のモデルが開発され、輸出も行われた。同国軍も自由化後はNATOに参加したため、軍の制式装備であったM1はすべて12.7mm×99弾仕様に改められている。
 シングルショットであるM1の装弾方法は、非常に独特なものとなっている。薬室を閉鎖するボルトに当たるパーツに、トリガーを備えたグリップやハンマーを備えており、これの先に弾を取り付け、レシーバーに差し込んでから回転させてロックするというもの。撃発はシングルアクションで、グリップ後方のハンマーを起こし、トリガーを引いて初めて発射となる。装弾に手間は掛かるが、有効射程は1,300m、最大射程は2,000mにも達する。
 ゲパードは、ニーズに合わせて大きく構造の異なる発展型が存在し、ゲパードファミリーを形成している。ファーストモデルのM1のみがシングルシューターで、後発のM2以降のモデルは弾倉を備えたリピーターライフルとなっている。M2、M3、M4、M6は反動利用式セミオート、M5はボルトアクションとなっている。
 その命中精度は対物狙撃銃の中でも折り紙つきで、セミオートモデルでもバレット M82と同等かそれ以上と評価する向きもある。特に、ゲパードM3はセミオートかつ強力な14.5mm×114弾を使用できることから、「デストロイヤー(Destroyer)」の名が与えられ、ゲパードファミリーの中では最も人気がある。M3を除き、いずれのモデルもバレルとマガジン交換のみで使用弾を12.7x99mm弾と12.7x108mm弾に変更可能である。

GM6-ダストカバー開放、バレル展開状態
GM6-バレル収納状態

 最新モデルGM6は「リンクス(オオヤマネコ)」の名称がつけられており、ロングリコイル式の銃身を収納状態でロック可能としたことで、ブルパップレイアウトと合わせ対物ライフルとは非常にコンパクトな90cm程度の長さで携行可能となっている*1。外観もこれまでのモデルとは異なり、ハンドガードピカティニーレールを備えた黒またはFDEのフレームとなっており、大幅に近代化されている。
 GM6は高い携帯性と大火力により、車爆弾による特攻自爆テロなど、突発的かつ通常の護身用火器では対処が困難な事態に陥っても、即座に対処可能な火器として開発された。 

各種バリエーション

モデル特徴
M1シングルショット式。以降M3まで緑色の塗装。
M1A1M1の改良型。ロングバレルと専用銃架、これらを運搬するためのバックパックが追加された。
M2ブルパップ式・ボックスマガジン給弾のセミオートモデル。
以降モデルは全てマガジン給弾式。
また、以降M3まではグリップ・トリガーが右45°に傾きマガジンの横に配置されることでコンパクト化を図っている。
M2A1M2の短銃身モデル。空挺/特殊部隊向け
M2A2M2の超短銃身モデル。警察向け
M3M2の14.5x114mm KPV弾モデル。Destroyerの名称で販売された。
M4短銃身・通常レイアウト(グリップ前マガジン)・折り畳みストック(右方向)を備えた新モデル。
アルミ合金レシーバーにより軽量化され、基本色が黒に。
M5ブルパップ式・ボルトアクションモデル。
M6M4の14.5x114mm KPV弾モデル。
GM6 Lynx最新の銃身収納機能付きモデル。詳細は本文参照。
 

このページの画像はWikipediaGM6Lynx.comから転載しています。


最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • ↑ありがとうございます。この上、命中精度まで兼ね備えているとはセミオートの対物ライフルでも結構優秀な方なんですね。 -- 2014-03-25 (火) 23:04:48
  • 製造元はMOMではなくSEROなのでは? と言うかハンガリーのwikipediaだとSEROで米国のwikiだとIstván Fellegi (Miskolc H) & Bátori Épszolg. Kft なんてのになってますが -- 2014-05-23 (金) 14:09:59
  • Gm6どっかでガスブロ化してくんねえかな…… -- コレクター? 2014-09-16 (火) 20:25:09
  • ゲパード自体ドマイナーな銃ですからねえ期待できそうに無いでしょうね・・・・・ まあ望みを持ち続ければいつかは・・・・・・・・・・ -- 2014-09-17 (水) 02:36:39
  • Arma3でAAFとCSATのスナイパーさんが使ってますよ。 -- 2014-10-31 (金) 21:58:01
  • CODのゴーストやファークライの最新作でも出て来てるから少しずつ知名度は広がっているのかな。 -- 2015-02-10 (火) 00:04:07
  • ハンガリーの銃器専門雑誌キャリバーにゲパードファミリーのスペック表があったので修正しました。 -- 2015-02-16 (月) 14:32:49
  • ↑↑Far Cryだと初登場のFC4からFC5、FC:New DawnとGM6 Lynx続投してますね。多分UBIのことだから使いまわしかな・・・?GM6好きだからいいけど -- 2019-06-05 (水) 11:06:45
  • M6型にはM3型の10連弾倉は使えないのでしょうか? -- 2020-11-22 (日) 01:57:07
  • SASがGM6を150挺調達して運用しているらしい…との話、ただしDailyMailがネタ元なので信憑性は微妙なとこですが…まぁ以前XM25とかも密かに使ってましたし全くない話ではないかな? いずれにせよ、そもそも今まで英米で試用の噂すら出ていなかったのでちょっと興味深い所ではあります。 https://www.thesun.co.uk/news/16246267/sas-powerful-rifle-gepard-gm6-lynx/ -- 2021-09-28 (火) 09:00:17
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*1 ただし動作形式上、折り畳み状態での発砲は不可能である

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Last-modified: 2021-12-05 (日) 18:32:37 (305d)