CIS ウルティマックス100 / CIS Ultimax100 【軽機関銃】 †
全長(伸長時) | 重量 | 口径 | 装弾数 | 発射形式 | 製造国 |
1024(810)mm | 6.8kg (100連マグ込み) | 5.56mm×45 | 20/30/60/100 | F | シンガポール |
シンガポールのCIS社(Chartered Industries of Singapore.現ST Kinetics)が1982年に開発した軽機関銃。同国軍においては分隊支援火器として運用されている。AR15やストーナーM63の開発にも携わったジェームス・サリバン氏が設計に参加しており、歯車状のロッキングラグを備えた回転閉鎖式ボルトなどに類似点が見られる。
動作方式はショートストローク・ガスピストン方式。M63同様ライフルに近い形状と重量を持つが、軽機関銃としての用途に特化しており、射撃機能はフルオートのみ、オープンボルト撃発となっている。また、ハンドガードにはフォアグリップを標準で備える。現代の主要な軽機関銃同様、クイックチェンジバレル機能も備えている。一方、世界で最も軽量な機関銃と云われるほど軽量さを重点に置いた設計で、現代的な機関銃としては珍しくベルトリンク給弾ではなく、敢えて着脱式マガジンが採用されている。
また本銃の大きな特徴の一つとして、「コンスタント・リコイル」と呼ばれる機構の存在が挙げられる。これはオペレーションロッドとリターンスプリングとは別に、発砲時に高速で後退するボルトグループを減速させるための軸とスプリングを平行に配し、ボルトグループが銃後部に激しくぶつかって生じるリコイルショックを抑制するシステムである。これにより、軽量ながら片手でフルオート射撃を制御可能なほどの低反動を実現している。マガジンなしの本体重量は5kg程度で、折り畳みストックにも対応しており、CQBや長距離作戦にも適しているという。
マガジンは、同社のSAR80用の物と、60/100連のドラムマガジンが使用可能である。米海兵隊のIAR計画にも出展したMk.4以降はピカティニーレールを搭載し、標準のフォアグリップを廃止。セミオート機能を追加したセレクターを備え、M16互換マガジンにのみ対応する設計となっており、ドラムマガジンにはC-Magを用いる。Mk.8まで改良が重ねられた後、最新モデルでは旧来のSAR80用マガジンとM16互換マガジンの双方が使用可能な「ウルティマックス2000」へとアップグレードされた。
生産国シンガポールを始め、クロアチアとフィリピンで相当数が運用されているほか、ウルティマックス2000は2016年現在米軍SOCOMで一部試験運用されている事が確認された。
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