H&K HK4 【自動拳銃】 †
HK4は、ドイツのヘッケラー&コッホ社が1967年に開発した同社初の自動拳銃である。1968年から1984年まで製造された。
モデル名の由来は、銃身、リコイルスプリング、マガジンを交換することで4種類の口径にコンバート可能であることから。基本設計は、マウザー社のHScを参考にしている。
作動はシンプルブローバックで、トリガーはコンベンショナル・ダブルアクション。スライドはプレススチール製で、フレームはアルミ合金製となっている。
スライド左側後部にマニュアルセイフティが備えられているが、HSc同様にデコッキング機能は兼ねておらず、ファイアリングピンをハンマーが接触しない位置に移動させると共に、ピンが前進しないようロックする仕組みとなっている。また自動の安全装置として、マガジン未装填時にトリガーをロックするマガジンセイフティと、ディスコネクターセイフティが組み込まれていた。
マガジンリリースレバーはグリップ底部に備えられ、ハンマーはハンマースパーだけが覗くスナッグプルーフデザイン。エキストラクターは、チャンバーインジケーターとしても機能する。スライドストップ機能はあるが、手動のリリースレバーは無く、マガジンを再装填するか、(薬室に未装填時に)トリガーを引くことでホールドオープンを解除する。トリガーガード内側には、ベースとなったHSc同様にテイクダウン用のラッチを有する。
初期型と後期型で、スライドのコッキングセレーション及びトリガーの形状が異なる。
ドイツの各法執行機関では、.32ACPモデルを「P11」の名称で採用していた。
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