アーマライト AR-7 エクスプローラー / Armalite AR-7 Explorer †
全長 | 重量 | 口径 | 装弾数 | 発射形式 | 製造国 |
889mm | 1.13kg | .22LR | 8/10/15/25/50 | S | アメリカ |
AR-7は1959年にフェアチャイルド社アーマライト部門が開発した自動小銃。戦闘機のパイロットが不時着した際の護身用(サバイバルガン)として1955年に開発され、アメリカ空軍にMA-1の名称で採用されていたAR-5ボルトアクションライフルのセミオートモデルである。
作動方式はシンプルブローバック。バレルやレシーバーはアルミ合金、ボルトはスチール、ストックはプラスチック製である。元モデル同様、サバイバルガンとして設計されたことで珍しい特徴を備えている。狭いコックピット内で場所を取らないようバレル・マガジン・レシーバーを分解してバットストック内に収納でき、ストックが高い耐水性と密閉性を備えているため収納状態で水に浮く。
当時アメリカ空軍内の幾つかの計画のキャンセルにより、軍隊向けのサバイバルガンの需要は無くなっていたため、民間のパイロット向けに販売された。
純正モデルの販売メーカーは何度も変わっており、アーマライト(1959-1973)、チャーターアームズ(1973-1990)、サバイバルアームズ(1990-1997)、ヘンリー・リピーティングアームズ(1997-現在)と、他いくつかの会社で作られている。製造権自体は1997年にヘンリー社に売却されているが、アーマライト社はAR-7のカスタムパーツを供給するAR-7インダストリーズを買収している。
サバイバルガンとして作られたものの、軽量で携行の容易な点からハンティングなどで多く使われ、純正モデル以外にも多くのバリエーションが作られた。
ハーターズ社では本銃をベースにC96、トンプソン短機関銃、M1カービン風モデルが作られた。チャーターアームズ社でもこのC96風モデルが生産されており、グリップ内に予備の8連マガジンを収納可能なようになっている。またAR-7インダストリーズ社からはより耐久性の高いスチールバレルが提供されている。
ヘンリー社の生産モデルでは多くの改良が施された。ウィーバーレールを搭載してスコープが装着可能になった他、パーツ全体にテフロン樹脂コーティングを施され、組み立て状態で耐水性が付与された。ストックもABS樹脂を用いたより軽量なものとなった。またオリジナルではマガジンを装填したままレシーバーを収納することは不可能だったが、ヘンリー製のモデルでは可能である。
アメリカ国外でもアルゼンチンとイスラエルで生産され、イスラエルではサバイバルガンとして採用された。このサバイバルガンモデルはオリジナルのストックを用いず、伸縮式のワイヤーストックとFAL風のピストルグリップ、13.5インチの短銃身バレルにK98k風のフロントサイトを備えていた。
なお、小型軽量で分解・組み立てが容易なことから、メディア上ではスパイ、あるいは暗殺用の狙撃銃といった役どころが多いようだ。
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