KBP GSh-18 / КБП ГШ-18 【自動拳銃】 †
全長 | 重量 | 口径 | 装弾数 | 製造国 |
183mm | 580g | 9mm×19 | 18+1 | ロシア連邦 |
1990年代後半にロシア・KBPが開発したポリマーフレームオート。モデル名のGShは本銃の設計者グリジエフ(Gryazev)とシプノフ(Shipunov)両名の名前、18は装弾数から来ている。
作動方式はストライカー撃発のショートリコイルだが、閉鎖機構にベレッタ M8000やPx4などに見られるローテーティングバレルを採用している。ベレッタが一個のロッキングラグを排莢口に噛み合わせるのに対し、本銃はスライド内部で10個のラグが噛み合う仕組みで、回転角もベレッタの30度に対し18度と小さい。
スライドはプレス製で、リアサイト一体のブリーチを嵌めて固定する仕組み。後部にはワルサー P99やH&K P7等と同様のロッド突出式コッキングインジケーターを持つ。スライド前部はバレルとリコイルスプリングガイドが剥き出しになっている。これは軍トライアル時に異物混入に対する信頼性が疑われたものの、特に問題はなかったようだ。エジェクションポートはスライド上面に位置し、排莢方向も真上である。マガジンはダブルフィード・ダブルカラム方式で、残弾確認のため側面が大きく切り開かれている。
その他の面では変則ダブルアクション、トリガーセーフティ、フレームとスライドの噛み合わせにスチールのインサートを施すなど、実装方式には差が見られるが、機能的にはグロック拳銃の影響が見られる。
モデルは前期型と後期型(上掲画像)が存在し、後期型ではダストカバー部にアクセサリーレールが追加されている。
ロシア軍制式弾である7H21(7N21)の他、9mm PBP/7H31(7N31)アーマーピアシング弾の使用が前提で設計されている(勿論NATO規格弾も使用可能)。7H31は、7H21と同じく規格こそ9mmパラベラム弾と同仕様であるが、+P+相当の強装弾であり、銃口初速は600メートル毎秒。弾芯に焼入れ処理した鋼鉄を用い、10メートル以上の距離から厚さ8mmの軟鋼板や、クラスIIIのボディアーマーを貫通する能力を持つ。同弾薬はPP-2000やPP-90M1などにも使用されている。
ロシアで内務省や連邦軍の特殊部隊などに配備された他、輸出もなされた。2000年にロシア連邦軍のトライアルを通過しており制式拳銃の一つして一部配備されたようだが、一般部隊にはほとんど配備されなかった。
余談だが、KBP公式のプロモーションムービーではスペツナズ隊員が本銃を二挺拳銃で射撃しているシーンがある。
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