スフィンクス AT2000 / Sphinx AT2000 【自動拳銃】 †
スイスのスフィンクス・システムズが1990年代に製造していたCZ75の高品質クローン。ベースになっているのは、同じCZ75クローンであるITM製の「AT84」と「AT85」。
AT2000は、スイス製品らしい高い工作精度が売りで、堅牢な設計をしている。大量生産はされておらず、そのため一般的な自動拳銃と比べて高価である。
2003年には、CNCマシンによる精密切削で製作された改良型の「AT3000」シリーズが登場。フルレングスのダストカバー部にはアクセサリーレールを備え、フロントセレーションの追加、マガジンリリースボタンの大型化、フィンガーグルーブや前後にチェッカリング付きのグリップなど、AT2000よりもエルゴノミクス設計になっている。フレーム材質は、ステンレススチールとアルミ合金の他、チタンが加わり、複数の表面処理を選べる。グリップパネルは、木製・アルミ製・ラバー製があり、こちらも複数の色が選べる。
トリガーガードは丸型から角型になり、SAOトリガーを組み込むことも可能(トリガーの形状は、スタンダードとショートの2種)。フロントサイトはホワイトダットや集光ファイバー、リアサイトはノバックタイプやアジャスタブルタイプなど。オプションで、マガジンウェルやマガジンエクステンションも用意されている。
競技用カスタムには、コンペンセイターやマズルポート&切り抜きスライド加工、フレーム側面にダットサイト用マウントベースを固定するためのホールが設けられている。
2011年には、後継モデルとなる「SDP(Special Duty Pistol)」が登場。デザインはAT3000を踏襲しているが、装弾数は17発に増え、ハンマーの形状が変更されている。また、AT3000ではオプションだったフィンガーグルーブが標準装備となり、グリップは大きさ別に3種類の物と交換が可能である。
バリエーションは、スタンダード、コンパクト、サブコンパクトの3種類で、対応する口径は全て9mm×19のみ。
各種バリエーション †
モデル | 特徴 |
AT84 AT85 | AT2000の原型となった銃 スイスのITM社が製造していた、同国初のCZ75ライセンスモデル |
---|
AT2000S AT2000SDA | スフィンクス製CZ75クローン最初のモデル。"S"は、スタンダードの意味 エジェクションポートが拡張されている セイフティレバー・デコッキングレバー・スライドリリースレバーはアンビ対応 SDAはダブルアクションオンリー |
---|
AT2000P AT2000PDA | AT2000Sのコンパクトモデル。PDAはダブルアクションオンリー |
---|
AT2000H AT2000HDA | AT2000Sのサブコンパクトモデル。HDAはダブルアクションオンリー |
---|
AT3000S | AT2000の改良型。拡張性に優れている AT2000シリーズには無かった、.45 ACPモデルや.357 SIGモデルもあり |
---|
AT3000 タクティカル (AT3000P) | AT3000Sのコンパクトモデル |
---|
転載に関しては、転載元の転載規約に従って行ってください。