グンツ GA9 / Goncz High-Tech GA9 †
モデル | 全長 | 重量 | 口径 | 総弾数 | 発射形式 | 製造国 |
GA-9 | 381mm | 不明 | 9mmx19 | 19/30 | S | アメリカ |
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アメリカ カリフォルニア州ノースハリウッドにあった、グンツ社開発の大型拳銃。
L型ボルトを備えており、サイズやストレートブローバック(クローズドボルト)の作動方式から見ても、拳銃というよりはウージーピストルなどと同じ、SMG(短機関銃)のセミオート版といった性格の銃。
しかし、ウージーピストルやKG-9などと同じく、SMGとしては小型でも、拳銃としては大きすぎて持て余し、セミオート仕様なのでSMGの火力もない、中途半端な性格の銃となってしまった。また、フルオート改造されて「貧者のSMG」として悪用される危険もある。
なお、GA-9は9mmパラベラム仕様の長銃身型の型番で、短銃身型のGS-9や、カービンモデルのGC-9、口径では.45ACP仕様のGA-4、.30マウザーのGA-3などもラインナップされたようだが、いずれも少数の生産で終わっている。
また、スクリーンに登場するのはほとんどがフルオート射撃のSMGモデルだが、SMG/フルオート仕様のモデルは、公式にはアナウンスが確認できない。プロップガンとしてフルオート改造された銃の可能性が高いようだ。
結構積極的に売り込んでいたのかハリウッド映画にも数作出演しているが、結局、市場では成功することなく、短期間(1984〜90年)の製造で姿を消した。製造元のグンツは、1991年にラスベガスで『グンツ ハイテック(Goncz Hi-tech)』として再建。フラッシュライトや医療用具の製造にも乗り出し再起を図ったが、近年、再度倒産した模様で、サイトも既に閉鎖されている。
GA/GS-9はその後、クラリッジ ハイテック(Claridge Hi-tech)社(1990年設立)に製造・販売が継承。サプレッサーやバレルシュラウドといったアクセサリーを追加できるように銃口周囲にネジを切り、全弾発射後のホールドオープン機構を組み込むなどの改良を加え、GA-9はT9*1/L9、GS-9はS9(右の画像)と名を改めて再出発したものの、こちらも1993年、クラリッジ ハイテック社の倒産とともに生産中止。新たに製造を引き継ぐメーカーも現れず、GA-9の命運は尽きた。
しかし、プロップガンとしてはまだストックが残っている模様で、生産終了から20年経過した後も、『アイアンマン2』のような新作にひょっこり顔を出したりする。