セトメ モデロL / CETME Modelo L 【突撃銃】 †
モデル | 全長(伸長時) | 重量 | 口径 | 装弾数 | 発射速度 | 発射形式 | 製造国 |
モデロL | 925mm | 3.4kg | 5.56mm×45 | 12/20/30 | 600発/分 | S/F | スペイン |
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モデロLC | 665(860)mm | 3.22kg | 650発/分 |
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スペインのセトメが開発した、7.62mmセトメライフル(モデロA、B、C)を5.56mm仕様に小型化した突撃銃。
1960年代中頃、セトメは小口径ライフルに着目し、1980年に「モデロL」の試作型を開発する。完成したモデロLは、当時スペイン陸軍の制式小銃であったモデロ58(モデロC)を更新するトライアル(1981〜1982年)に提出され、1984年に採用が決定した。1987年から支給が始まり、約6万挺が製造された。
木製部品が多かったモデロA〜Cだが、「L」ではグリップ/バットストック/ハンドガードはプラスチック製に変更された。またボディの大半にオリーブグリーンの塗装が施された。
初期のハンドガードは銃身下部全体を覆うスクエア型だったが、熱がこもるという問題が露呈したことから、(スペイン陸軍が使用しているモデルも含め)後にハンドガードの長さは半分程に変更された。リアサイトはフリップアップタイプ。マガジンはM16互換のものを使用する。
しかし、セトメ製マガジンの品質はかなり悪く、マガジン外壁が分厚すぎるために正常に挿入できないものが多く見受けられた。
また、スペイン軍に納入された5.56mmNATO弾は通常よりもかなり強力で、モデロLのローラーディレードブローバック機構は頻繁に薬莢の張り付きを起こした。このためNATO連合各国軍ではスペイン軍から弾薬の供与を受けないよう前線部隊に通達していたほどであった。
これらの問題を重く捉えたスペイン軍は、自国の強力な弾薬の使用に耐える小銃と、その小銃に用いる新しい5.56mmマガジンを同時に納入可能な業者の選定を1996年に開始。最終的にH&K社のG36Eが選定され、1999年には全モデロLの置換が完了した。
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