SPIW (Special Purpose Individual Weapon) / 特殊用途向け個人火器 † SPIWは、アメリカ陸軍主導による長期的な兵器開発プログラム、及び開発された試作銃の総称である。 技術力よりも理想(一つの銃に対して複数の機能を求め過ぎた)だけが先走り失敗した例は、その後のOICW計画でも見られる特徴である。 SALVO計画 † フレシェット弾を使用する個人火器の構想は、1950年代、アメリカ陸軍のSALVO計画から始まる。銃本体はスプリングフィールド社とウィンチェスター社が、またSALVO計画以前からフレシェット弾を開発していたAAI社が計画に招かれ、研究の結果、12ゲージのショットシェルを用いて32発のフレシェット弾を発射する試作弾が開発される。 NIBLICK計画 † 一方、アメリカ陸軍のORO(Operations Research Office)はSALVO計画の派生として、SPIWとグレネードランチャーを組み合わせるNIBLICK計画を進めていた。要件されたスペックは、一つの銃身からフレシェット弾を、もう一方からグレネード弾の発射が可能で、フレシェット弾60発/グレネード弾3発のフルロード状態で重量10ポンド(4.5kg)未満に抑えるというもの。 その後、AAI社は自社製ライフル・XM19(フレシェット弾を使用する突撃銃)に装着するセミオートランチャーを水面下で開発。しかし薬室内に蓄積された熱によって引き起こされるコックオフ現象のせいで、実用化は困難を極めた。 フューチャーライフル計画 † 1969年、AAI社参加の下で実施された計画。これは、GE社が開発した「デュアルサイクルライフル」(5.56mm×45口径、リボルバータイプの突撃銃)に対抗するためだと言われている。スプリングフィールド社製SALVOライフルがベースになっている。 CAWS(Close Assault Weapon System) / 近接戦闘火器システム †1980年代初頭に実施された計画で、CAWSを始め幾つかの試作銃が提出された。良好な評価を出したものの、100ヤードの距離での強力な火器の運用は疑問視され、計画は凍結された。 ACR(Advanced Combat Rifle) / 次世代戦闘銃 †1990年代初頭に実施された計画で、フレシェット弾を使用するステアー ACRとAAI ACR、1つの弾薬に2つの弾丸が装填されたデュプレックス弾を使用するコルト ACR、ケースレス弾を使用するG11などがトライアルに提出された。しかし、M16を超える性能を出せず、計画は凍結された。 似たようなコンセプトの銃 †このページの画像はWikimedia Commonsから転載しています。
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