SRMアームズ 1216 / SRM Arms Model 1216【散弾銃】 †
モデル | 全長 | 重量 | 装弾数 | 口径 | 発射形式 | 製造国 |
1216 | 825.5mm | 3.29kg | 16 | 12ゲージ | S | アメリカ |
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1212 | 698.5mm | 3.06kg | 12 |
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1208 | 622.3mm | 2.83kg | 8 |
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SRM 1216はアメリカ、アイダホ州のSRMアームズで開発された12ゲージのセミオートマチック式散弾銃である。メディアへの初出は2008年のショットショー。設計に携わったのはウォーレン・ストックトン氏、あのキャリコのデザインに携わった設計者である。
この銃最大の特徴は何と言ってもマガジンである。4本のチューブが束ねられており、それぞれにショットシェルを装填する。脱着式のため、予備のマガジンと交換することで一度にフル装填が可能である。装填の際はロワーレシーバーの前部とフロントブロック下のリリースレバーに引っ掛けることで銃身下部に取り付ける。射撃の際はチューブ内のシェルを撃ち切るたびに手動でマガジンを絞るように回転させ、次のチューブ内の弾丸をチャンバーに送り込ませる。この機構がコンパクトさを確保しながら16発という多弾装を実現し、異なる弾種の撃ち分けも可能とした。
マガジンはどちらの方向にも回転するため、誤って空のコンパートメント側に回転させてしまうリスクがある。ただし、基本的にはコンパートメントが空になる度ボルトストップが機能して弾切れを明示するうえ、シェルが入ったコンパートメントをトップに回せば自動的にシェルが薬室に送り込まれてボルトストップが解除される仕組みであるため、リカバーは容易である。
作動方式はローラーロッキングボルトによるディレードブローバック。散弾銃への採用は珍しいが、これはマガジンの設計によるところが大きい。ガス圧を利用するとなると、稼動する部品を往復させるためのガイドが必要になるわけだが、マガジンレイアウトの関係上、これまでの自動式散弾銃のように銃身近くにそれを備え付けることが出来なくなってしまった。結果として、構造的に脆いショットシェルにはあまり優しくないローラーロッキングを採用せざるをえなかったのである。
操作系は少なからずアンビ化がなされている。ハンドル、エジェクションポートは迅速な交換は出来ないが、左右の入れ替えが可能である。セイフティレバーは右側面のみで入れ替えも出来ないが、レバーがトリガー付近に突き出す格好となっているため、左右どちらで保持してもトリガーフィンガーで操作することが出来る。
AR系ライフルに似せたインターフェイス設計が採られ、アッパーレシーバーの展開方式、トリガーメカニズム等、AR系に慣れたユーザーに馴染み易いものとなっている。冷間鍛造の銃身はスタームルガーから供給されており、ストレートライフリングが採用されている。これは、ライフルドバレルでは遠心力が働き着弾パターンが極端に広がること、スムースボアのバレルでは、サボットスラッグを発砲した際に不安定になることを避けるための採用であるようだ。ピカティニーレールは上面、両側面の計三面に備えられている。
市販銃器として認められる銃身長に達していない、NFAバージョンのショートモデルも用意され、装弾数8発・全長24 1/2"inの1208、装弾数12発・全長27 1/2"inの1212が存在する。
2018年には、通常と異なる全長ゆえ多くのセミオートショットガンでは動作しないアギーラ社のミニシェルに標準対応した「M1228」が登場。その名の通り、各チューブ7発の計28発を装填可能となっている。その他の点では、機関部と排莢口がミニシェルに合わせたより小型の寸法となっている。
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